みなさん、こんにちは。広報担当です。今回は、大手製薬企業で取り組まれているCSV経営についての調査です。社会課題解決とビジネス成果向上を両立させるCSV(Creating Shared Value:共通価値の創造)経営にはどのような事例があるのか。CSV経営に取り組みたい製薬企業さまは、ぜひご覧ください。
注目のCSV経営!CSRとの違いは?
企業の経営方針や取り組みを表現するワードには「CSR」や「CSV」、「ESG」、「SDGs」など、色々な単語が飛び交っています。その中で、今回ピックアップしたものは「CSV」。こちらは、Creating Shared Valueの略称で、『共通価値の創造』という意味を持っています。
似た単語の「CSR」との違いがイマイチ分からないという方もいらっしゃるかもしれませんが、「CSR」は、Corporate Social Responsibilityの略称で『企業の社会的責任』。「CSV」と「CSR」の相違点は、CSVが事業を通じた社会課題の解決であり、CSRは利益の創出に重きをおいていないという部分です。
事業を経営していく中で社会課題を解決できるならば、自社にも一刻も早く取り入れたいと考えがちですが、CSV経営にもメリット・デメリットは両方あります。まず、メリットとしては、ブランドイメージの向上があるため、先々消費者に選ばれる商品にもなりやすくなるということは理解いただけると思います。その反面、デメリットは、直ぐに結果が出ないということや社会問題に1つの企業だけで取り組んでも効果が出ない…ということもあり得ると考えておいた方が良いでしょう。
これらを踏まえたうえで、これからCSV経営に取り組みたい、どんな事例があるのか参考にしたい方はぜひチェックをしてみてください。
製薬企業の事例をチェック!
<第一三共株式会社>
2030年ビジョンは、「サステナブルな社会の発展に貢献する先進的グローバルヘルスケアカンパニー」。この実現に向けて、イノベーティブなソリューション提供に挑戦し、革新的医薬品の創出、SDGsへの貢献など、期待される社会課題の解決を目指している。
■価値創造プロセス
ステークホルダーと価値を共創し価値創造プロセスを循環させ続けることで、グループの持続的な企業価値向上を目指し、社会の持続的な発展に貢献していく。このプロセス『価値創造の循環による持続的な価値創造』をWebサイトで分かりやすく説明している。
【サステナビリティへの取り組み】
・革新的な医薬品の創出
・高品質な医薬品の安定供給
・高品質な医療情報の提供
・医療アクセスの拡大
<エーザイ株式会社>
パーパス(根本的な存在意義)であるヒューマン・ヘルスケア(hhc)理念を実現するためには、充実したガバナンスのもとで長期的視野に基づく企業施策を実行していくことが必要であり、地球環境や社会的課題の解決に積極的に取り組み、社会のサステナビリティに貢献することが重要であると認識している。
【サステナビリティ活動】
・医薬品アクセス向上への取り組み
・顧みられない熱帯病制圧への取り組み
・非感染性疾患の医薬品アクセス向上への取り組み
・医薬品アクセス向上に向けた研究開発
※サステナビリティ活動の最新情報は公式Twitterアカウントにて発信している。
<三菱ケミカルグループ株式会社>
『KAITEKI』というコンセプトを掲げ、さまざまな環境・社会課題を解決する事業を積極的に推進している。事業を通じて社会に価値を提供し、持続可能な社会の実現に貢献することで、持続的な企業価値の向上をめざしている。
『KAITEKI経営』では、以下の3つの基軸を、時間や時機を含めた時代の大きな潮流を意識しながら企業理念と価値基準に照らして企業活動を評価・実践している。
・資本の効率化を重視しながら経済的価値向上を追求する経営(Management of Economics)
・経済的価値と社会的価値向上に資するイノベーション創出を追求する経営(Management of Technology)
・サステナビリティの向上を通して社会的価値向上を追求する経営(Management of Sustainability)
【SDGsに貢献するさまざまな取り組み】
・COVID-19:新型コロナウイルス感染症への対応
・持続可能な成長をめざすサーキュラーエコノミー
・植物由来の生分解性樹脂「BioPBS™」
・構造物補修・補強用炭素繊維シート「リペラーク™」
・分散型水処理・給水システム
社会課題解決に取組む企業の商品継続購入意向は9割超!
2015年の国連サミットでSDGs(持続可能な開発目標)が制定され、現在では、企業や人々の関心は環境に配慮された商品等、社会課題の解決に対して積極的に取り組んで行くように変化した事が感じられたのではないでしょうか。
また、メンバーズが実施した、生活者意識調査(CSVサーベイ2021年10月)にて、約7割は気候変動に配慮した商品を「価格が同程度、もしくは1割程度高くても購入したい」と回答しています。さらに、購買経験があると答えた生活者における継続購入意向は96%という結果が出ていました。
メンバーズでは、社会課題の解決とビジネス目標の達成を同時に実現させる「CSV(Creating Shared Value)」のご支援をしています。以下のリンクには過去の事例も掲載していますので、サービス・製品の見直し、CSV経営を実現するための事業戦略の立案、共創プランの立案などを検討している製薬会社さまは、ぜひお問い合わせください。