
メンバーズメディカルマーケティングカンパニー(以下、MM)のチーム紹介の第2弾です。今回は外資系の製薬企業のUI/UXや構築のご支援を担当するチームにインタビューを行いました。業務に対してどのような姿勢で取り組んでいるのか、チームとして何を大切にしているのかなどが伝わる内容となっています。ぜひご覧ください。
インタビューにご協力いただいた方

2023年新卒入社
UIUXデザイナー
下田さん

2023年新卒入社
Webディレクター
瀧さん
IT関連全般のご支援を担う急拡大のチーム!
―― 今回はチーム紹介シリーズの第2弾ということで、下田さん、瀧さん、よろしくお願いします。
下田さん、瀧さん「よろしくお願いします」
―― では、ご支援企業やチームの紹介をお願いします。
ご支援しているのは外資系の製薬企業さまです。ご支援の開始時期は2022年で最近なんですけれど、拡大のスピードがとても速いチームです。常駐しているのは、UXデザイナー、ディレクターなど12名です。全員が同じ部署に常駐しているわけではなく、色んな部署にまたがっていて職種も役割もそれぞれです。業務範囲も幅広く、主にIT関連全般のご支援をしています。
―― 担当されている業務はどのような内容でしょうか?
私は主にUXデザイン領域を中心に、Webサイトの構築や運用に関わる業務を担当しています。ユーザーインタビューの設計・実施、UX評価などの定性評価・分析から、UI/UXの改善提案といったプロセスを通じて、ユーザー視点に立った価値提供を意識した取り組みを行っています。
また、ステークホルダーとの調整や、デザイン方針の取りまとめといった上流工程にも関与しており、情報設計やサイト改善に関するサポートも行っています。加えて、グラフィック制作(バナーなど)といったビジュアル面の業務にも一部対応しています。
結構、幅広いですね。
私はBIツールのダッシュボードを開発してユーザーに届ける部署をご支援しています。新しいBIツールを導入するにあたってのトレーニング素材やガイドラインの策定をしたり、サイト制作をしたり、組織の変化を円滑に進めるためのチェンジマネジメントを担当しています。
―― 下田さんと瀧さんは同じ部署ではないのでしょうか?
一部、被っているって感じですね。
業種は違うのですが、2人ともUX領域を専門とした部署にいます。加えて、私は主に一般向けサイトを担当している部署も兼任しています。
―― 近年、お客さまからのご要望では何が多いですか?
私たちはUX領域を専門とした部署にいるのでUXの観点を大事にしていますが、他の部署からは私たちが主に下流のデザインをやっていると思われることが多いんです。ですが、UXの観点って実は最初の上流段階から大事になってくるので、前段階の開発とか、もっと上流の部分から携わって欲しいというようなお話は良くお聞きしますね。
業務の幅は広い!それぞれが多岐に渡る業務を担当
―― なるほど。マーケティングの運用周りのお話を聞くことは多いのですが、UX改善や構築に携わる方のお話はちょっと新鮮です。ちなみに、お2人の日々の業務ってどのような感じなのでしょう?
先ほども少し触れましたが、私は主に2つの部署で業務に携わっています。
UXを専門とした部署では、社内の従業員体験(EX)向上を目的とした業務改善を担当しています。具体的には、社内ポータルや業務ツールのUI改修を通じて使いやすさを高める取り組みを行っており、UXリサーチの結果をもとに改善策を設計しています。加えて、これまで外部ベンダーが担っていた社外向け業務支援資材やバナー制作の内製化にも関わり、コストやスピードの最適化にも取り組んでいます。
一般向けのサイトを担当している部署では、疾患啓発を目的とした複数のWebサイトの構築・運用改善に携わっています。日常的にA/BテストやUX調査を実施し、定量・定性の両面から課題を抽出。それらの知見をもとに、開発ベンダーへの要件整理や改善方針の提示を行い、必要に応じてUIの実装レベルでも手を動かしています。また、アクセシビリティ対応の一環としてデザインガイドラインの整備やルール設計も担当しました。
最近では、UXリサーチを通じてユーザー理解を深めながら、情報設計(IA)とUIデザインの両面から構築支援を行っています。
今、私が担当している業務は3本軸になっています。
1つ目は、先ほども少し触れたトレーニング素材の策定です。私の所属するデータ系の部署で、社内で使うダッシュボードなどの開発を行っています。新しいBIツールやダッシュボードを導入するにあたっては、ユーザーが使いこなせるようにガイドラインやマニュアル(ユーザーガイド)を整備する必要があります。そのために、各ダッシュボードの中身や要件を調査し、どういう情報をどう使うのかを明確にした上で、マニュアル(ユーザーガイド)にわかりやすく落とし込んでいます。
2つ目は、社内でのデータ申請・承認フローの改善です。例えば、データ管理で個人情報のデータを扱う場合、社内の承認フローが必要になるのですが、現状は手順が複雑だったり、手間がかかっていたりするんですね。そこで、ユーザーの利用フロー(ユーザーフロー)を見直して、最適な承認手順を設計し、実際に改善案を実装するという取り組みを行っています。
3つ目は、デザイナーの部署でジャーニーマップの策定をやっています。MRの方たちは、日々さまざまな情報に触れていますが、“いつ・どこで・何の情報にアクセスしているのか”が一元化されていないのが現状です。
そこで、情報の断片を整理するために、ヒアリングやインタビューを通じて業務の実態を把握し、ジャーニーマップという形で可視化するプロジェクトに取り組んでいます。
―― 下田さんも瀧さんもかなり幅広いお仕事を担当されているんですね! では、みなさんのチームにはどんなスキルを持ったメンバーの方がいるんでしょう?
全員が幅広いスキルを持っているチームだと思っています。いわゆるエンジニアや実装寄りの専門職の方はいないですが、逆に、そこ以外の業種でディレクター、デザイナーが揃っているっていう感じです。ディレクターの方は色んな業務範囲でお仕事されていますし、デザイナーも、UIデザインだけじゃなくて、UX調査や上流のリサーチ、マーケティング的なこともやったり、かなり多様な役割を担っている方が多いです。
―― それぞれ色々な部署でお仕事をされていると思いますが、情報の連携などはどうされているのでしょうか?
CSPの田原さんという方が、1on1などで『○○さんに聞いてみたら?』とメンバー同士をつないでくださったり、スレッドでもいろいろ情報提供をしてくださったり、チームのハブ的な存在になってくださっているんです。あと、メンバー同士でも、各々が情報を聞き合うコミュニケーションが多いと感じています。
瀧さんはどう思いますか?
そうですね、
特にデザイナー同士では毎日どこかで接点(タッチポイント)がありますし、たとえ部署が別でも、誰がどんな案件を持っているか把握できるような体制にはなっていると思います。
だからこそ、自然に『あ、あの件だったら○○さんが詳しい』という感じで、横のつながりが生まれているのかなと思います。
―― ちなみにこの12名のチームの方々はどういう環境で作業されているんですか?
デスクが決まっていないので、全員バラバラって感じですね。毎日みんな違う席にいてどこに居るか分からない感じではありますが。
―― となると、コミュニケーションは……?
コミュニケーションはチャットが主になりますかね。
あとは、デザイナーが2つの部署に属している人が多くて、そこがハブになっている部分もあります。瀧さんと僕の場合、デザイナーの部署で瀧さんと会うし、疾患啓発サイトの部署の方でまた2人別にいるんですよね。それで、その方ともコミュニケーションを取る……という感じで、僕がハブになって両者のコミュニケーションを取ったりすることもあります。そういうやり取りの中で結構円滑にコミュニケーションが取れているのかなっていう部分があるのかなと。
誰かの間に入ることによってみんな繋がっていくみたいな。
カスタマーサクセスを実現させるコミュニケーションの秘訣とは?

―― チーム全体で、対お客さまとのコミュニケーションで心掛けていることは何でしょうか?
私たちのチームでは、カスタマーサクセスプランをベースに戦略を立てて動くことを大切にしています。まず、各々の部署で個別にカスタマーサクセスプランを作るんですが、それを一度集約して、チーム全体で話し合う場を設けています。お客さまに対してどういった戦略で私たちからアプローチできるかという部分をしっかりと話し合えるので、それがお客さまとのコミュニケーションに役立っているのかなと。
また、カスタマーサクセスプランを作成する過程で、各自がクライアントにヒアリングを行ないながらプランを練っていくので、自然と信頼関係を築ける……カスタマーサクセスにつながるコミュニケーション形式になっているのかなと思っています。
私も同じ感じですね。
作成したカスタマーサクセスプランに基づいて、個人の目標も設定しているのですが、目標に沿って、CSPの田原さんと定期的に1on1を実施しています。『今週は何をしたのか?』を振り返る場があるので、目標がずっと頭にある状態なんです。なので、お客さまとコミュニケーションをとる中でも、無意識のうちに目標に沿った行動や提案につながるコミュニケーションが取れているのかなと思っています。
―― これまでのプロジェクトで特に印象に残ったお客さまへのサポート事例があれば教えてください。
私は常駐し始めてまだ半年なので、まだ大きな成果と呼べるものは少ないのですが、去年、部署全体に対してUXの勉強会を行ったのが印象に残っています。UXの価値をクライアント社内に浸透させることを目標としていたので、その部分は貢献できたかなと思っています。常駐として入ったばっかりの時期だったので、まだ知識も浅く不安ではあったのですが、自分でもイチからUXを猛勉強しました。エンジニアの方とか、デザインにあまり馴染みがない方にも伝わりやすいよう、工夫して実施しました。その取り組みを通じて、チーム全体にUXの価値をシェアできた!という達成感が印象に残っています。
印象に残っているのは、ある情報提供サイトの立ち上げに初期から関わったプロジェクトです。
『どのようなメッセージやトーンで発信していくか?』というコンセプトづくりの段階から、お客様と一緒にワークショップを重ね、方向性をすり合わせていきました。その後、競合調査を行いながらサイトマップを構成し、情報設計やコンテンツ企画に落とし込んでいきました。
実際のUIデザインやアウトプット設計にも携わり、リリースまでを通して関与できた初めての案件だったので、とても印象に残っています。現在も運用面での支援を続けており、プロジェクトの成長を継続して見届けられる点もやりがいにつながっています。
―― それは良い体験ですね。リリースまでどれ位の期間が掛かったのでしょうか。
これが結構タイトで。半年ぐらいでバーッと全部行ったんです。去年の9月ぐらいから始まって、3月にリリースしました。
確かに早かったですね(笑)
お客さまからの信頼の厚さが伝わるエピソードをご紹介!
―― そういえば、下田さんと瀧さんはMMの部門総会で『コアバリュー賞(半年に1回の社員表彰)』で表彰されているんですよね。しかも、下田さんはクライアント社内の表彰でもメンバーズで過去最多、4回ほど表彰されたというお話もお聞きしています。とても活躍されていることが伝わってくるお2人ですが、これまでクライアントの方から掛けてもらえた声で嬉しかった言葉やエピソードがあれば教えてください。
最近特に嬉しかったのは、クライアント社内の社内イントラサイトの改善を担当した際のことですね。初回の対応を通じて、『下田さんにお願いして良かった』と言っていただけたのが印象的だったのですが、半年ほど経ったあと、再び同じクライアントから『前回のように、またお願いしたい』とご依頼をいただいたんです。さらにその後も、『今後また案件があればぜひ下田さんに』と言っていただけて。そうした言葉をいただけたのは、本当に嬉しかったです。
―― それは嬉しいですね! クライアントの方から信頼されていることが伝わるエピソードです。そういえば、瀧さんはこちらのチームでメンバーを増員する時に「瀧さんのような人に来て欲しい」との声が上がったというお話もお聞きしました。常駐して半年とのことですが、すでにUXデザイナーとして印象に残っているのでしょうね。瀧さん自身は、クライアントの方から掛けてもらえた声で嬉しかった言葉などはありますか?
私は、いま手掛けているトレーニング素材やマニュアル策定のところは1人で黙々やることが多いんです。それでも成果物に対して『これがあって良かった』みたいな言葉を言っていただけるのはチームで1つのものを作り上げるのとはまた違うので、1人でやっていることに対してそういった言葉をいただけたのは嬉しかったですね。
―― クライアント企業から期待されている感じが伝わるエピソードですね! 下田さんも瀧さんも常駐先で非常に高い評価を受けられているのだと感じます。では、MMとしてチーム運営を円滑にするためにメンバー間で心掛けていることは何かあったりしますか?
常駐メンバーに小山さんという方がいるんですけど、部署の中でチャットを作ろう、という話になって。そこでプライベートのこととかなんでも自由に発言できるチャットを作ったり、あとは、オンラインの時にカメラをオンにする文化ってなかったんですけど、チーム内で話す時はカメラをオンにしようとか。こういった文化を作ってくれて、色々と精力的にチーム運営の部分で活動してくれているので、とても頼もしいなぁと感じています。
チーム間のチャットにも色んなグループがあって。それが使いやすいというか、発言しやすくて良いなと感じます。デザイナーだったらデザイナーが入っているグループもありますし、メンバーズだったらメンバーズのグループがあったりして。ちょっと分からないこととか、聞きづらいことが内部チャットでサッと聞けたりする環境があるのはありがたいなと思います。
―― ご自分の環境に合わせたやり方でコミュニケーションや相談を行っているんですね。では、チームの一番の強みはどのようなところでしょう?
私の場合は新卒で入社して研修後にすぐ、このチームにジョインしたんですよね。なので、他のクライアント先のことは分からないんですけど、
一番の強みは、『クライアント企業のことを本気で好きな人が多い』という点だと思います。これは単なる取引先というよりも、パートナーとして深く関わっているからこそ生まれる感覚で、チームの多くが自然とその企業に対する愛着を持って働いています。
なぜそうなれるかというと、クライアント側の皆さんがとてもオープンに情報を共有してくださり、私たちを対等なパートナーとして接してくれるからなんです。『これを知っておくと役に立つかもしれません』とか、『背景を理解していたほうが判断しやすいですよ』といった形で、丁寧に伝えてくださる場面が多くて。そうしたやり取りを通じて、私たち自身もプロジェクトに対する理解が深まり、同じ目線で考えながら、一緒に成長していける関係が築けていると感じています。
私は下田さんとは逆で、今まで色んな案件を経験してきました。これまでは1つの案件をやり遂げるのに本当に精一杯で。ディレクターとしての役割がしっかりと定められていて、最初にディレクターが入って、それをデザイナーに渡して、デザイナーのデザインが終わったら、エンジニアに渡して……という完全な分業という感じだったんです。けど、こちらでは良い意味で広く業務に関わっているので、みんな1つのプロジェクトに愛を持っているし、能動的にどうしたらプロジェクトに貢献できるかを考えられています。それに、自分の役割は『これ』ってきっちり決まってはいるんですけど、それでも役割は広いので、プロジェクトの中で一貫性を保つことができて、質も良い物ができているなって思いますね。
今後はウェブに関するご支援からAI領域の展開を目指して

―― では最後の質問です。今後のチームとして目標やビジョンについて聞かせてください!
今後は、DX領域を中心に、チームとしてより幅広い価値提供ができる体制を目指していきたいと考えています。私たちメンバーズ社内にはデジタル領域において、さまざまな強みを持つスペシャリストが在籍しています。ただ現状では、クライアント企業の中でそうした多様な専門性を十分に発揮できていない部分もあり、受注範囲が特定の領域に偏ってしまっている状況があります。
だからこそ、私たちのチームがハブとなって、社内の多様な専門人材と連携しながら、クライアント企業のDXをより広く、深く支援していくことができればと思っています。たとえば、AI領域は製薬業界においても今後ますます重要性が増してくると考えていて、その中で我々が持つ知見や技術を活かして貢献できる場面も増えてくるのではないかと感じています。
クライアント企業のDXを進化させることが、最終的にはより良い医薬品の提供や、人々の健康を支えることにもつながっていくと信じています。そうした社会的な意義も見据えながら、今後もチームとしての価値を高めていけたらと思っています。
私はデータ領域やデザイナーの部署で業務を担当していますが、今後は部署横断で何かできたらいいなって思っています。全社的なプロジェクトなどの大きな案件になった場合、エクスペリエンスデザイナーが最初から入るのは難しいのが現状なのですが、UXの価値をもっと浸透させることによって『デザイナーは最初から入れた方が良いんだよ!』のような、意識啓蒙から取り組んでいきたいですね。
―― 今回は、MMのチームや人材のご紹介の第2弾として、外資系の製薬企業をご支援するチームのインタビューをお届けしました。私たちは、さまざまな企業さまの中でご支援をしていますが、それぞれのチームの雰囲気なども感じ取っていただけたのではないでしょうか。今後もMMのチーム・人材を紹介していきますので、私たちのご支援に興味を持たれている方は、ぜひ楽しみにお待ちください。
この記事の担当者

下田 航大/Shimoda Kodai
職種:UIUXデザイナー
入社年:2023年
経歴:2023年新卒入社、新卒からUXデザイナーとして大手製薬企業に常駐し、Webサイトの運用・リニューアル・新規構築など、様々なプロジェクトに従事。