今後MRに求められるのは「テレワークスキル」!医師とのリモート面談やチーム力に差が付くコミュニケーションのコツとは?

コラム

2021.05.27

みなさん、こんにちは。広報担当です。

今回は、コロナ禍の中で活動するMRに身に付けてもらいたい「テレワークスキル」をご紹介していきます。これからMRがテレワークを続けながら快適に仕事をするには、スマートなテレワーク術が必須です。物理的にオフィスで仕事をしなくとも、チームのモチベーションを保ちつつ、効率よく仕事をこなしていけるよう、「テレワークのコツ」を掴んでみてください。

これからのMRのコミュニケーションには、テレワークスキルが必要不可欠!

在宅で仕事を行う「テレワーク」が、製薬業界にも広く浸透を見せ始めています。

ミクス編集部のアンケート調査では、「MRが2021年にチャレンジしたいこと」として、医療以外の項目の中では、リモート面談やテレワークのスキルを磨くという項目のパーセンテージが高くなりました。すでに製薬業界でもMRはリアルマーケティングから離れてリモート面談へと移り、社員の勤務体系も在宅ワーク中心になりつつあるため、このような結果になったと考えられます。

こちらのブログでは、DXの事例や医療関連のコラムを多く取り上げてきましたが、今回は働き方が大きく変わりつつあるMRのコミュニケーションにスポットを当ててみました。

今後MRがよりよいコミュニケーションを身に付けるには、どのようなことが必要なのか。今回のブログ内でご紹介する、テレワークに関する内容は「テレワーク環境でも成果を出す チームコミュニケーションの教科書(著者:メンバーズ執行役員 池田朋弘)」を参考に、基本的なテレワークのコツなどを解説していきます。

実はメリットが多いテレワーク。敬遠されたてきたのは長年の「文化」の影響!

テレワークが医療業界に浸透しにくかった理由の一つとして、対面で医師との関係を築くことがMRにとって成果を上げる方法だったことが挙げられます。どれだけデジタル化の必要を説いていても、長年続いた医療業界の文化を変えるのが難しかったという特殊な背景が影響していました。

しかし、新型コロナウイルスの流行拡大によって状況は一変してしまいました。医療機関側がMRの直接訪問を制限しているため、今ではWEB面談でなければ医師と顔を合わせたコミュニケーションが取れないケースが増えてきたのです。このような方針転換によってコミュニケーションの変化が起き、戸惑った製薬会社やMRも多かったかもしれません。さらに、リアルコミュニケーションが中心だった製薬会社にとっては、テレワークを始める際にどのような企業を参考にすれば良いのか分からないという問題も発生したのではないでしょうか。

メンバーズは、令和元年、2年度ともに総務省が実施している「テレワーク先駆者百選」に選定されている企業でもあります。実績に基づいて取り入れられているワークスタイルなので、「テレワークを取り入れたが、コミュニケーションに悩んでいる」という製薬企業の方は、コツなどを参考にしてみてはいかがでしょう。 まずは導入前に、テレワークで生産性は下がってしまうのでは? という不安があるかもしれません。しかし、メンバーズで実施した2019年の「テレワークデイズ」の結果では、実際に残業時間は減り、稼働率は向上したという結果が出ています。

テレワーク実証実験報告書(メンバーズ)より

このように、実際にテレワークを実施するとメリットも多く、製薬企業にとっても社員の働きやすさや業績を考慮したうえでもテレワークの導入はプラスになる点があります。

【1.社会的責任】

現在のコロナ禍の中でオフィス内の「三密」を避け、感染拡大を防ぐことにもつながるため、テレワークが実施できる企業・業務であれば、するべきである。また、環境保全という目で見ても、無駄な移動が無くなることでCO2削減にも役立つ。

【2.社員の定着率、採用率UP】

通勤時間をカットできることで、介護や子育てが必要な社員でも働き続けられるケースが増える。また、家族との時間を増やすことができるため、家族との関係がより良好になれば仕事も意欲的に取り組める。さらに、テレワークが可能であれば採用の対象地域が広げられ、より優秀な人材の確保にもつながる。

【3.コストダウン】

テレワーク導入時の費用が別途発生することによってコストの負担は一時的に増えるかもしれないが、テレワークが続くことで多くの企業でコストダウンが実現できると思われる。具体的には、オフィスの賃料、交通費、出張費用、会食などの交際費の削減が可能になる。

オンラインの「壁」を乗り越えるコミュニケーションのコツを掴もう!

オンラインでの打ち合わせを体験したことがある方は、対面で話すことで伝えられる情報量の多さに気が付いたのではないでしょうか。しかし、伝達効率を上げる工夫をすれば、オンラインであっても誰もがコミュニケーション力を上げることは可能です。

以下の項目は、オンラインでの打ち合わせの時に気を付けたいポイントです。

オンラインでのやり取りに苦手意識がある方は参考にしてみてください。

【1.音声に注意しよう】

対面に比べると、オンラインの打ち合わせでは、聴覚による情報が重要視される。「声が聞こえにくい」、「音声が途切れる」などのストレスは殆どの方が経験しているのでは。特に、会議の冒頭や聞こえにくいと思ったタイミングなどがあれば、定期的に確認を挟みながら聞こえ方をチェックする。また、インターネット回線が弱いと遅延や音切れの要因になってしまう。回線の問題で、どうしても聞こえない場合などは、映像をOFFに切り替えるという手段も有効である

【2.画面共有を上手く使おう】

オンライン会議サービスには、「画面共有」機能が搭載されている。オンラインで打ち合わせをする時には、認識がずれたまま話が進んでしまうというのはよくあること。見ている資料などの認識をすり合わせるためにも「画面共有」は積極的に使う。また、画面の共有者は、リアルで行う会議でホワイトボードに書き込んでいる人のように注目を集められる役割にもなるので、議論を主導しやすくなる。

【3.表情を意識しよう】

対面ほどではなくとも顔(表情)が与える印象は強い。視覚による情報も活用できる。そのため、対面以上に自分の見え方をしっかり意識した方がよい。例えば、「理解した、承諾した、共感」→“頷く”。「分からない、難しい」→“首をかしげる”、“眉をひそめる”等。また、表情を伝えやすくするためにも、カメラを正面に置いたり、明るさにも配慮し、少し大きなリアクションを取るなどで見せ方の工夫をする。

【4.会議時間は30分が目安!】

同時に一人しか話せない、相手の様子も見えにくい、長いと対面の会議以上に疲れる等、伝達効率の悪さはオンライン会議ならではのデメリットであるともいえる。ならば、会議時間を短くし、その代わりに回数を増やし時間を有効に使うようにする。

まずは、「1会議30分」というのをチームに浸透させていく。30分という単位に慣れるよう、スピーカーは事前のアジェンダをしっかり用意し、大人数のプレゼンなどの前にはリハーサルもしておく。そして、30分以内に終わる会議であれば時間内でも終了させる。

■メンバーズ、テレワーク導入マニュアルを公開中!

初めてテレワークを導入する製薬会社は、セキュリティのルールなども含めて参考にできる内容です。基本の勤務ルールやセキュリティ、会議ルールのほか、押印や経理関連の対応など、テレワークであっても円滑に業務を推進するためのマニュアルが記載されています。

詳しい内容は以下のリンクからご確認ください。

・メンバーズ、新型コロナウイルス感染拡大防止に向けて「テレワーク導入マニュアル」ならびに「テレワーク実証実験報告書」を公開https://www.members.co.jp/company/news/2020/0303.html

テレワーク時には「便利ツール」を活用し、チームのモチベーションや効率をアップ!

上記でお伝えしたように、テレワーク時は、出社している時とは異なるコミュニケーション方法があります。

特に、組織のリーダーをしている方は、積極的にコミュニケーション設計に取り組んでいきましょう。テレワークは、物理的に社内のメンバーと離れてしまうため、コミュニケーションは控え目になりがちです。

また、日本人のコミュニケーションは特に“察する”ことで理解させる文化「ハイコンテクスト」が浸透していますが、このことがテレワーク時の誤解やコミュニケーション不足を招く要因になります。テレワーク時には、説明し合うコミュニケーション「ローコンテクスト」を大切に、ハイコンテクスト→ローコンテクストへ意識を切り替えていきましょう。

【1.毎日の朝会で出社モードに切り替えよう】

テレワーク時の朝会は、お互いの様子を確認できる貴重な場面となる。基本的にカメラはONにして、業務報告+雑談を入れるような雰囲気にすることが望ましい。朝会の時間は短くし過ぎず、メンバーが何か相談などをしても多少はOKな雰囲気を作る。

【2.カレンダーで業務状況を可視化しよう】

テレワークは社内のメンバー同士が物理的に離れているため、お互いの状況が把握しにくくなってしまう。チーム内で全メンバーの業務状況が把握できるように共有できるカレンダーサービスなどを使用すると一体感が生まれやすい。また、組織のリーダーも指示やチェックがしやすくなる。アポイントや打ち合わせ以外の時間も何をしているか分かるよう、作業の予定も入れておくと良い。

【3.分報、日報も活用しよう】

カレンダー以上にリアルタイムで作業内容を伝えられるのが「分報」。テレワークに分報を取り入れるには、ビジネスチャットサービスなどで「自分専用チャンネル」を作り、チームの中の誰でも閲覧できるようにしておく。ここで、自分の作業内容を簡単な文章などで書き込んでいくことで「今」その人が何をしているかが掴みやすくなる。また、「日報」は、一日の作業内容をその日の終わりに報告するものとして使う。リアルタイムでの報告か、一日単位での振り返りとして使うかで使い道を分ける。

■リモートコミュニケーションに便利なツールを使おう

【1.ビジネスチャットサービス】

Chat workやLINE WORKS、Google Chat等、さまざまなビジネスチャットサービスがリリースされているが、オススメはSlack。ビジネスチャットサービスはメールに比べてコミュニケーションの頻度を上げて使えて、誤送信もしづらい。ほかにも、スレッド機能やリマインド、検索機能など豊富な機能があって使い勝手が良い。

【2.オンライン会議サービス】

テレワークを導入済みであれば、複数人で話す時は既にオンライン会議の形式となっていると思われるが、オススメはZoom。こちらも、Google MeetやMicrosoft Team など色々なサービスがある中でも通信が軽いということや、会議中に部屋を分けられる機能などがあるためZoomを推奨している。

【3.オンラインストレージ】

Google DriveやMicrosoft One drive、Drop Boxなど、文書や画像を共同で保存する場合に使えるサービスもいくつかある。特に強く推奨するサービスはなく、いくつかのサービスを併用する企業も多い。しかし、オンラインストレージを使わないと個人がローカルでデータを管理し、メールでやり取りすることになるため、手間とリスクがある。これらを考慮すると、オンラインストレージはセキュリティレベルも高く、チームでの共有しやすさも含めて必要なものといえる。

テレワークでも成果を出す事は可能!スマートなテレワークができるMRを目指そう

今回お伝えしてきたのは、社内外で使える基本的なテレワークのコツです。

日頃のテレワーク時から取り入れ、意識し続けて行くことで身に付くものなので、まずは社内でのミーティング時などに積極的に取り入れてみてはいかがでしょうか。クライアントとのやり取りはもちろん、オフィスで働いている以上に業務効率を上げたり、チームメンバーの交流を活発にすることにも役立ちます。

ぜひ、製薬企業で働くみなさまの快適なテレワーク環境の構築にお役立てください。

また、今回ご紹介した内容の他にも、さらに詳しくテレワークのコツを掴みたい方は、以下の本を参考にしてみてください。テレワーク環境でも成果を出す チームコミュニケーションの教科書 (Compass Booksシリーズ) | 池田 朋弘 | 人事・労務管理 | Kindleストア | Amazon