日本のヘルスケア産業を調査! 医療費問題を解決に導くための健康維持や健康増進の市場規模はどのぐらい?

コラム

2022.06.22

みなさん、こんにちは。広報担当です。今回は、私たちも注目をしている「ヘルスケア産業」について解説していきたいと思います。ヘルスケアは一般用語にもなっており、普段から何気なく使われる単語でもありますが、その産業は具体的にどのようなものを指し示すものなのか、また、市場規模や分類はどのようになっているのか。日本の医療費問題にも関連するものとして、ヘルスケアを取り巻く状況などを含めて調査してみました。

近年デジタル化が加速! 日本の医療費問題に深く関わるヘルスケア産業

1961年 に国民皆保険が実現して以来、現代に生きる私たちは少ない自己負担で医療が受けられています。しかし、徐々に自己負担の割合は増え、医療費に関する問題を身近に感じている方も多いのではないでしょうか。

この医療費に関するシステムは、高齢者の急増と現役世代の急減により人口構造が変化し、社会保障給付費は急増する見通しのため、2040年を前に大きな課題を抱えると言われています。

そして、私たちメンバーズメディカルマーケティングカンパニーは、“製薬企業のビジネス変革に貢献することで日本の医療費問題を解決し、人々が健康で心豊かに暮らす社会を創る”ということを新ミッションとして掲げており、近い未来、避けられない課題でもある医療費の問題を解決に導くカギとなるのが「ヘルスケア産業」と考えています。

「ヘルスケア」とは?

今回は、この一大産業の全体像を解説し、業界の「今」を調査していきます。

既に一般用語として浸透している「ヘルスケア」という単語。普段の生活の中でも耳にする言葉です。しかし、具体的にどのような意味を持つものか説明しにくいのではないでしょうか。

「ヘルスケア」は、健康維持や健康増進のための行為、および健康管理を意味する言葉です。
さらに、“ヘルスケア業界”として考えた場合に含まれる2つの意味は、
「健康維持や健康増進に寄与するもの」と「患者や要支援、要介護者を支援するもの」に分かれています。

近年ではIT業界など、デジタル関連の業界からヘルスケア領域への事業参入が加速度的に増加しているということは、ニュースでも頻繁に取り上げられるようになりました。
産業としても注目を集めるヘルスケアについて、以下から市場規模や業界の大分類も併せて説明していきます。

2040年には100兆円!? DX推進・コロナ禍で市場規模は拡大

経済産業省の試算にて、2016年当時のヘルスケア産業の市場規模は約25兆円であり、2025年には約33兆円になると推計されています。
また、みずほ産業調査 Vol. 65 「日本産業が世界に存在感を示すためのトランスフォーメーション ~コロナ後の長期的な目指す姿の実現に向けて~」によると、2040年にはヘルスケア産業全体で100兆円超の市場規模になると予測していました。

この数年は、日本全体でDX推進が進んでおり、また、デジタル活用はコロナ禍によっても推進されてきました。医療や製薬業界に限らずともデジタルの利活用は広がっており、デジタル化部門への予算投下をしている企業は多くなっています。

他にも、経済産業省では、健康寿命の延伸に向けたヘルスケア産業の創出にも注目しており、2021年4月の資料では、以下の3点をデジタルヘルスに向けた課題として取り上げています。

■PHR(Personal Health Record)の利活用
個人健康情報管理という意味のPHR。医療に関する情報の連携基盤のうち、診断履歴や服薬履歴など個人の医療・健康情報・介護情報を管理するシステム。
生涯にわたる個人の健康データを予防や健康づくりに活用できる仕組みを構築し、PHRのデータを活用する。

■予防・健康増進のエビデンスづくり
保険者や企業・自治体等に適切な予防健康事業の実施を促進するための取り組み。
経済産業省と厚生労働省共同の実証事業として、特定検診・保健指導の効果的な実施方法に係る実証事業、がん検診のアクセシビリティ向上策等の実証事業、認知症予防プログラムの効果検証事業、複数コラボヘルスを連携させた健康経営の効果検証事業等、複数の実証事業が実施されている。
これらは、2020年度から実証が開始され、2025年度までに保険者等による予防健康事業に活用する(保険者インセンティブ制度、健康経営優良法人認定制度等)ことが予定されている。

■公的保険外サービスへの投資拡大
健康経営とは、従業員の健康保持・増進の取り組みが将来的に収益性等を高める投資であるとの考えのもと、健康管理を経営的視点から考え、戦略的に実施すること。また、このような従業員の健康増進に係る企業の取り組みに対し、インセンティブを付与する自治体、金融機関等は増加している。

※参考:経済産業省「健康寿命の延伸に向けたヘルスケア産業の創出」

このように、デジタルを取り入れたヘルスケアの取り組みは省庁を挙げて推進されています。PHRの活用や健康経営優良法人認定制度などを採用し、日常生活の中に取り入れられるようになれば、国民一人ひとりにとって「デジタル×ヘルスケア」の仕組みはさらに身近なものになっていきます。

ベンチャー企業も注目! 少子高齢化社会の日本で需要が高まるヘルスケア業界

さらに、ヘルスケアを「業界」でカテゴライズしてみると、私たちの身の周りにあるモノや商品としての具体的な役割や提供しているサービスが見えてきます。業界別にはどのようなものがあるかを大きく分類してみましたので、以下でチェックしてみましょう。

【ヘルスケア関連(保険・健康食品等)】
サプリメントなどの健康食品、リラクゼーションやフィットネス関連のサービスを提供する企業。健康維持に関する運動器具を扱う企業など。また、健康保険もこちらに含まれる。
近年では、IT企業でも健康管理アプリなどを開発したり、新たなタイプのヘルスケア商品も。

【製薬】
薬を研究・開発・生産する製薬メーカー。また、薬には医師による処方箋がなければ手に入らない医療用医薬品と、薬局やドラッグストアなどで販売される一般用医薬品がある。現代の医療が治療を中心に行われていることもあり、市場規模は大きい。

【医療機器】
医療機器メーカーも、高齢化が進む中でニーズが高まり、市場は拡大している。医療機器は、人もしくは動物の疾病の診断、治療、予防に使用される機械器具(医療用品、歯科材料、衛生用品など)。ペースメーカーや人工血管、カテーテル、人工透析器や人工呼吸器、X線撮影装置、超音波診断装置、注射針など様々なものがある。

ヘルスケア業界は今後も需要が伸びる業界として注目されているため、先進的な⾃治体では、ベンチャーのデジタルソリューションを活⽤しながら予防や診療に関連する課題の解決に向けて取り組んでいたり、経済産業省が推進するベンチャー企業の育成⽀援プログラム「J-Startup」選定企業のうち、3割弱がヘルスケア分野となっています。

ヘルスケア産業のデジタル利活用が医療費問題解決の鍵になる!

日本の少子高齢化社会は、しばらく続いていくものと予想されます。これからも健康維持や健康増進に寄与するヘルスケアサービスには多様なニーズが生まれ、その中でもデジタルを活用したものが多くなっていくのではないでしょうか。

冒頭でお伝えしたように、私たちメンバーズメディカルマーケティングカンパニーのミッションにもヘルスケアの要素は欠かせないものとなっています。今後も業界の動向に注目しつつ、さらにどのようにカテゴライズされているか、市場規模の大きいカテゴリは何か、なども調査をしていきます。