【勉強会:前編】お酒と健康の微妙な関係

コラム

公開日:2024.06.26
更新日:2024.07.09

お酒と健康の微妙な関係

私たちの顧問であり、株式会社メディカル・インサイトの代表取締役社長を務める鈴木氏の勉強会のレポートです。テーマは、厚生労働省が4月に“健康に配慮した飲酒に関するガイドライン”を公表したことにちなんで「お酒と健康の微妙な関係」を取り上げて勉強会を開催しました。さまざまなお酒にまつわる数字を元に病気との関係を学べる内容になっています。ぜひ、ご覧ください。

テーマに最適なメンバーが集結した勉強会!

佐塚さん「それでは鈴木さん、今日もよろしくお願いします!出席者は、僕と、清水さん、菰田さん、マルダンさん……、まだ揃っていないですが、田原さん、平塚さんも出席予定です」

清水さん、菰田さん、マルダンさん「よろしくお願いします!」

鈴木氏「はい、よろしくお願いします。今日は、お酒のお話をしますね。楽しいテーマですよね、盛り上がっていきましょう(笑)。では、参加者のみなさんがお酒を飲むかどうかからお聞きしますが、『お酒を飲みます!』という人はどれくらいいますか?(画面を見ながら)……えっ、佐塚さん1人だけですか?!」

清水さん、菰田さん、マルダンさん「(遠慮がちに挙手)」

鈴木氏「あれ?……他の方もちゃんと飲まれるじゃないですか(笑)。もしかして、この勉強会がブログ記事として証拠になって残るのを気にされているんでしょうか(笑)。では、真っ先に挙手した佐塚さん、どんなお酒が好きですか?」

佐塚さん「僕が好きなのは、ビールとか、強いて言えば梅酒ロックが好きですね。あとはワインでしょうか。飲む量は普通ですが、二日酔いもないですし、酔って記憶をなくすこともないです」

鈴木氏「おぉ、そうなんですね。では、清水さんはどうでしょう?」

清水さん「私はビールがすごく好きで、あとはサワー系、ワイン系、ウィスキーは……練習中ですが、結構なんでも大丈夫ですね。量に関しても結構、飲めます(笑)」

鈴木氏「生中(中サイズのジョッキ)だったら、どれくらい飲まれますか?」

清水さん「ずっと飲めますが、5杯くらいは……」

鈴木氏「おぉ、強者ですね!じゃあ、マルダンさんはいかがでしょうか?」

マルダンさん「私は中国育ちですから、白酒ですね。家では飲みませんが、パーティーなどの集まりで多く飲める時には500mlは飲めます」

鈴木氏「すごい!白酒は中国の伝統的なお酒でアルコール度数も高いんですよね。マルダンさんも強者ですね!では、菰田さんはいかがですか?」

菰田さん「私はお酒の頻度は高くないのですが、居酒屋だったらハイボールをずっと飲んでいます。家飲みならワインで、ボトル1本ぐらいですかね」

鈴木氏「こちらも強者ですね(笑)!今日、このテーマだから集まったメンバーなのか、元々メンバーズさんではお酒が強い人を採用しているのか……(笑)。あっ、今参加された田原さんにもお聞きしてみましょう。お酒は飲まれますか?」

田原さん「遅れてすみません。お酒は飲みます、ビール一択です。ずっと生ビールを飲み続けます」

鈴木氏「全員、このテーマにぴったりのメンバーですね!お酒は美味しい・楽しい反面、病気に関わることもご存じだと思いますが、アルコールの病気と言うと、どんなものが想像されますか?」

急性アルコール中毒やアルコール依存症の患者数はどれ位?

急性アルコール中毒とアルコール依存症

佐塚さん「急性アルコール中毒ですかね」

マルダンさん「肝臓がんです」

菰田さん「依存症……でしょうか」

鈴木氏「ありがとうございます。そうですね。全部アルコールが関係する病気ですね。では、最初に出た、急性アルコール中毒で病院に運ばれる人は年間でどれくらいいると思います?」

マルダンさん「1万人以上だと思います」

鈴木氏「ふむふむ。じゃあ、他の人はどう思いますか?」

清水さん「数十万人単位でいそうです」

佐塚さん「うん。何十万人の単位でいるんじゃないですか?」

菰田さん「1日でも50人はいるんじゃないかと思います。金曜日とか多そうだし……」

鈴木氏「急性アルコール中毒に関する少し古いデータ(*1)があるんですが、令和元年で約18,000人ですね。ということは、マルダンさんが正解なんですが、これは“病院に担ぎ込まれた人”の数字ですよね。……ということは、実質はもっといると思います。じゃあ、菰田さんが出してくれた依存症の方はどれ位いると思います?」

マルダンさん「100万人ぐらい」

菰田さん「10万人ぐらいかな……」

鈴木氏「イイ線の数字が出てきていますね。ちなみに、大谷翔平選手の通訳の方の件でギャンブル依存症も話題に上がっていますが、こちらはどれくらいの患者数だと思います?アルコール依存症より多いと思いますか?」

佐塚さん「僕は多いと思いますね」

清水さん「私も多いと思います」

マルダンさん「私は、アルコールよりは少ないと思います」

鈴木氏「じゃあ、正解をチェックしていきましょうか。厚生労働省のサイトにあったデータ(*2)を参考にすると、患者数はアルコール依存症の患者数は約12万人。ギャンブル依存症は約3,200人ですから、圧倒的にアルコール依存症の患者数の方が多いです。
また、潜在的な患者数が約57万人ですから、足すと約69万人。マルダンさんが100万人と言っていたので、遠からずという感じですね。

そして、ギャンブル依存症は潜在的な患者数が約70万人いるけれど、実際に治療している患者数は約3,200人しかいません。というのは、アルコール依存症の患者さんは身体に症状が出るので治療せざるを得なくなりますが、ギャンブル依存症の患者さんの症状は精神的なもので、肉体的な健康が必ずしも蝕まれているわけではないので、表に見えている患者さんは少ないんです。
これについてみなさんはどう感じますか?」

佐塚さん「潜在化から顕在化するフローは、ギャンブル依存症とアルコール依存症で結構な違いがありますよね」

お酒は「少量ならOK?」それとも「1滴でもNG?」

鈴木氏「仰る通りです。ギャンブル依存症は肉体的には異常が出ないですし、精神的なものですから。例えば、莫大な借金が発覚して家族が強制的に治療させるとかにならないと、治療に至りません。
なので、アルコール依存症とは異なるけれど、別の意味で恐ろしいんです……というお話はさておき、今回の「お酒と健康」の話に入りましょう。

では、みなさんに再び質問です。
お酒と健康の関係について2つの選択肢をお伝えしますので、正しいと思う方に手を挙げてください。『1.飲んで良いことは無いので、基本的に飲まない』、『2.少量なら、むしろ健康に良い』……どうでしょう?
1番だと思う人は……(画面を見ながら)佐塚さん、マルダンさん、菰田さん、田原さん。2番は清水さんだけですね。……これは、希望的観測でしょうか(笑)」

清水さん「いえいえ、考えていますよ(笑)。見たことがあるんです、そういうお酒と健康の関係を表したグラフを。それに、お酒は娯楽の1つなので、心の健康にも少量のお酒は良いと思っています……!」

鈴木氏「なるほど。お酒を取り上げちゃうと、清水さんの心の健康には良くないのでしょうね(笑)」

清水さん「(笑)」

佐塚さん「僕は、アルコールには発がん性があるので、量に関わらず飲まない方が良いと思っています」

菰田さん「そう言えば、養命酒だったらどうなんでしょう……?」

鈴木氏「おぉ、養命酒!確かに、これはどうなんでしょう。私も情報を持ち合わせてません。みなさん、一般的なお酒はどれ位の量から危険度が上がると思いますか?あっ、今、参加された方がいらっしゃいますね。平塚さん、お酒はどれくらい飲まれますか?」

平塚さん「実は去年、健康診断の数値がまずいことになって断酒したんですけれど、また飲み始めてしまって。私は元々すごく飲むんです。焼酎、紹興酒以外は何でも好きで、ワインならボトル1本は空けてしまいますね」

鈴木氏「今回の勉強会参加メンバーはアルコール摂取量の平均値が高いですね!では、平塚さん、お酒と健康の関係は『1.飲んで良いことは無いので、基本的に飲まない』、『2.少量なら、むしろ健康に良い』、これはどちらが正解だと思いますか?」

平塚さん「これは……1番の方で、健康のためには少しでも良くないのではないでしょうか」

鈴木氏「じゃあ、説明をしていきましょう。今まで、お酒と健康の関係に関しては、『全く飲まない方が良い』とか、『少しなら良い』とか、色んなデータが出て来ていて、コンセンサス(一致した意見)がなかったんです。
ところが、この情勢が今、変わってきています。4月に厚生労働省から『健康に配慮した飲酒に関するガイドライン(*3)』というのが発表されまして、3ページの(2)飲酒量と健康リスクの項目で、世界保健機関(WHO)が、アルコールの有害な使用を低減するための世界戦略を示している、と。
さらに“飲酒量(純アルコール量)が少ないほど、飲酒によるリスクが少なくなるという報告もあります”……とあるので、基本的には少量であってもお酒を飲んでも良いことは無いよと。

“例えば、高血圧や男性の食道がん、女性の出血性脳卒中などの場合は、たとえ少量であっても飲酒自体が発症リスクを上げてしまうこと、大腸がんの場合は、”……などなど、ガイドラインには色々リスクについても書かれています。
6ページの表には『我が国における疾病別の発症リスクと飲酒量(純アルコール量)』がまとめられていて、男女で差があることも表を見れば分かるようになっています。
例えば、脳卒中は男性なら1週間で150g~、女性は0gなので、女性は少しでも飲んだらリスクが上がるということ。先ほど、マルダンさんがアルコールで罹る病気に肝臓がんをあげていましたが、男性なら1週間450g~、女性は1週間150g~のようですね。
男女差も結構ありますし、病気で比較すると脳卒中より発症リスクが少ないことが分かります。……と、この一覧にあるのがお酒と健康の関係、さまざまな病気の発症リスクの実態です。どうでしょう、みなさんはこちらを見てどう思われますか?」

1日あたりのアルコール摂取量の目安と計算方法

1日あたりのアルコール摂取量の目安と計算方法

佐塚さん「この表のグラム(g)ってどう見れば良いのでしょう?」

鈴木氏「良い質問ですね!ここにある純アルコール量って、どれくらいだと思いますか?1日あたりのアルコール摂取量の目安として約20gの純アルコールとされていますが、1日20gといったら、自分の馴染みのあるお酒に換算するとどれくらいになるか分かりますか?」

田原さん「度数が影響するのかな……?」

平塚さん「ビールで6%くらいなら、500mlで30gになるとか……」

佐塚さん「だったら、1日1缶も飲めないということ?」

鈴木氏「何だか悲しくなってしまいますよね(笑)。では、正解を見ていきましょうか。500mlビールのアルコール度数を5%とした場合、アルコール飲料の量(500ml)×アルコール濃度(0.05[度数÷100])×アルコール比重(0.8)=アルコール飲料に含まれるアルコールの量(20g)の計算なので……そうですね、ビールなら500mlのロング缶1本。ワインならグラス2杯。マルダンさんが飲まれる白酒のアルコール度数は40度以上のものもありますから、ウィスキーや焼酎のようには飲めないですね。もっと少ない量で20gに相当します」

(*1)参考:e-ヘルスネット「急性アルコール中毒」
(*2)参考:厚生労働省 広報誌「厚生労働」案内 特集
(*3)参考:厚生労働省「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン」

――前半は一旦ここまでとなります。後半では、引き続き『健康に配慮した飲酒に関するガイドライン』にまつわる話として、近年流行しているお酒との関係や参加者との質疑応答が続きます。楽しみにお待ちください。

この記事の担当者

佐塚 亮

佐塚 亮/Satsuka Ryo
職種:sales
入社年:2020年
経歴:大手スポーツメーカにて店舗sales,エリアマネージメント業務を担当。のちWEB制作会社にてWEBサイトの提案からディレクションをこなし、コンサルタントとしてサイト立ち上げ後の売上向上まで支援。その後2020年にメンバーズへ入社。主にクライアントからのヒアリング及び検証データを基に要件定義を行い、サイトの構築運用を実施。定常的に支援サポートを行う。クライアントはもちろんエンドユーザーの立場・視点に立ち、問題抽出から改善案の立案までを手がける