【取締役インタビュー】医療業界に特化したサービス内容とは?

インタビュー

2019.09.20

みなさんこんにちは。広報担当です。
前回は、取締役の長野さんにインタビューを行い、会社設立の経緯や今後のビジョンなどについてご紹介させていただきました。

今回も引き続き、メンバーズメディカルマーケティングが提供しているサービスについて、さらに詳しくインタビューしていきます。

― 前回と少々被りますが、事業の概要を教えてください。

メンバーズメディカルマーケティングは、2019年4月にMOVAAA(現会社の前身)から名称変更をして設立した会社です。名前にも表現されているように、医療業界のマーケティングに特化し、事業を行っています。

私たちがこれまでにコンテンツマーケティングで培った技術を活かし、製薬会社、医療従事者、患者間をデジタルコミュニケーションでつなぐことを目標にしている会社です。

― 医療業界に特化したサービスを展開するということですが、どのようなことに注目していますか?

前回、医療業界の3つの課題について説明をしました。
1つ目は、日本の医療水準は高いのに、国民の医療リテラシーは低いという矛盾。2つ目は、難病や希少疾患の確定診断までに数年を要すること。そして、3つ目は、現在もリアルマーケティングが中心になっている製薬会社の営業活動。

そういった医療業界を取り巻く環境を私たちがデジタル化し、製薬会社のサイト制作やマーケティング支援を通して患者さんにとって使いやすく、知りたい情報がしっかりと伝わるサイトへ変えていこうと思っています。その中でも特に「疾患啓発サイト」の制作や運用を重視しています。


― 「疾患啓発サイト」…。一般の方にはあまり耳慣れない響きかもしれませんが。

そうですね。疾患啓発サイトは、疾患に関する正しい情報を一般の方々に伝えるためのサイトです。もちろん、そのようなサイトは存在していますが、実際は本来の目的(=知りたい情報を提供する)に沿ったサイトになっていない、という問題があります。

例えば、製薬会社がサイト制作をWEB制作やマーケティングに強い会社に依頼したとします。製薬会社の方は、「WEBに強い方々にお任せすれば、何とかしてくれるだろう」と思っているでしょう。

しかし、依頼された側も、薬機法(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律)や用語、表現の専門知識が無ければ「細かいルールは知らないし、とにかく依頼に忠実なサイトを作ろう」ということになってしまいます。

さらに、それだけではサイト制作には足りない要素があります。それは、実際に患者になるであろう方々が、どんなキーワードでインターネット検索をしているのか?という“患者目線”です。

常にその目線を意識して制作にあたらないと、患者さんが欲しい情報とマッチしたサイトが作れなくなってしまうんです。

私たちは疾患啓発サイトの中で、特に難病の疾患啓発サイトに注力しようと考えています。

難病は患者数が少ないので、治療薬も少なく1つ2つ程度です。ですので、それらの疾患啓発サイトもあまりありません。

だからこそ、患者目線でサイトを制作し、正しい情報の発信をしていく必要があると思っています。また、疾患啓発サイトには「新規/継続」という考え方があるんです。

― 新規と継続。その違いはどのようなものでしょうか?

新規という考え方は、その呼び方の通り、何らかの症状について初めて調べる人を対象にしています。

そのような人たちは、サイトから情報を知ることが出来れば、症状について診断してもらうために病院に行き、治療や投薬につなげることができます。この流れが「疾患啓発」になります。

そして、継続は既に病気に罹っている患者さんがサイトを見て情報を得ることを指します。この場合、患者さんがサイトを見るのは「疾患啓発」ではなく、「治療サポート」です。

特に健康上の問題がなく、継続して薬を服用していない方は意識することがないかもしれませんが、実は「治療サポート」も、とても大事なことだと考えています。

なぜならば、既に何らかの病気に罹患している患者さんの中で、3か月以内に薬の服用をやめてしまう方が75%もいるという調査結果も出ているんです。

― 75%の人がやめるとは驚きです。この辺りも大きな課題がありそうですね。

そうですね。実際、患者さんの多くは自分に処方された薬について正しく理解している…という方は殆どいません。

知識や理解が進んでいないことによって副作用に気付けないままでいたり、服用するべき量を守らない方もいます。その中には、途中で服用するのをやめてしまうという方がいることも判明しました。

そうならないよう、私たちがより良いデジタルコミュニケーションを提供することによって、患者さんたち自身が使用する薬への知識や理解を深め、医療リテラシーを上げることができるのではないかと考えています。

具体的には、WEBで調べる方に対するSEO対策、スマートフォン閲覧の最適化、UI/UXなどを考えたサイト作りなどがそれにあたります。

また、制作の過程においても、私たちはサイト制作をするだけではなく、医療や製薬の専門知識を持って制作に取り組みますので、クライアントのみなさまとの認識の齟齬も防げます。

私たちは医療業界に特化したチームです。正しい情報を患者さんに与えられるサイトを作ることを通して、薬の服用継続率を上げ、患者さんのリスクを下げることへと繋げて行けるのではないかと考えています。

― サイト制作で常に心掛けていることはありますか?

チームメンバーと常に意識し続けているのは、すべての案件において「右脳」「左脳」それぞれを使い分けて制作にあたっている…ということですね。

患者さんが、どんな検索ワードでサイトにきているのか?という、ワードの検索ボリュームや内容を調査し、それに対応したサイト構成になっているかというロジカル(左脳)な側面。

そして、コンテンツとして見やすいデザインやワードが入ったサイトになっているかどうか(右脳)というデザイン的な側面。両者のバランスをとることで、より良いサイト作りを目指しています。

― 最後にメッセージを。

製薬業界の方で自社サイトについて気になることがある…という方はまず、メンバーズメディカルマーケティングのサイト診断を試してみてはいかがでしょうか?

医療業界に知見のあるプランナーがデータ検証、レポート作成、分析を行い、課題の抽出と改善策をご提案します。

― ありがとうございました!

次回は、採用に関するご紹介を予定しています。