第3回社内座談会!テーマはメンバーズが掲げる「Vision2030」。医療の問題に向かう私たちのミッションとは

インタビュー

2020.09.29

公開:2020年9月29日

みなさん、こんにちは。広報担当です。

今回は私たちメンバーズグループの2030年への目標を策定した新ミッション「VISION2030」を議題に、座談会を開催しました。ビジョン達成に向け、また、「“MEMBERSHIP”で、心豊かな社会を創る」ためにどんなことをしていく必要があるのか。メンバーズメディカルマーケティングカンパニーが推進する医療業界のデジタルトランスフォーメーションを絡めながら、未来を語り合いました。

これからの10年、私たちがどんな方向性で歩んでいこうとしているのかが感じ取れる内容になっています。ぜひ、ご覧ください。

※ここでディスカッションしている医療情報や内容は現時点で確認できるものであり、会社として公式の見解ではありません。また、医療行為についても必ず実現できるということや効果の安全性を保証するものではありません。

※座談会時のメンバーは、2020年9月にMMに在籍している社員です。発言は9月当時のものです。

医療業界をもっとスマートに変革したい!

―― 今日は、5月に発表された2030年へ向けた新たなミッションと、それを実現するための「VISION2030」に対して、メンバーズメディカルマーケティングカンパニー(以下MM)がどのように取り組んでいくのかを、カンパニー社長(長野さん)と新旧含めたメンバー(種村さん、佐塚さん、諸岡さん)に座談会方式で話し合ってもらおうと思っています。

まずは、医療業界についてです。 現在、新型コロナウイルスの影響がでており、医療業界には、これまで以上にDXの重要性が叫ばれています。そこで、メンバーズグループが着目する社会課題(=人口減少による医療制度破綻)に、グループ企業の中でもダイレクトに関わるみなさんが、業務やご自身の身の回りのことで医療の問題を感じるのはどんな場面でしょう?

長野さん
「象徴的に効率化できてないなと感じるのは処方箋をもって薬局に行くこと。内容も手書きだったりして、データ化できないものなのかな?って。それって薬局側の長時間労働にも繋がるし」

佐塚さん
「自分も似たようなことがありました。この間、事情があって受け取れなかった子どもの処方箋を改めて病院に取りに行ったんですが、2つ処方箋がある状態になってしまって。で、1つを削除するのに30分ぐらいかかったうえに、指定の薬局じゃないと薬が受け取れなかったことがありました」

種村さん
「僕は、何かあってから病院に行くという文化?風土?それが変わらない限り、日本の医療は変わらないんじゃないかって」

長野さん
「日本は、予防医療が発展していないからね」

諸岡さん
「私は業務の中でも感じますね。DXを進めようとしていても、決定権のある医療従事者の方がDXに消極的であること多かったりして、難しいなと感じることがあります」

長野さん
「ちなみに、医療制度の問題について、身をもって感じる場面はある?」

種村さん
「個人的にはないですね」

佐塚さん
「仕事として思い出しても…そんなにないかも」

長野さん
「私たちでさえこうなら、メンバーズの他の社員たちはもっと感じていないだろうね。ということは、医療業界に携わる私たちが問題提起から、デジタル化を駆使してこのミッションを推し進めることまでやる必要があるっていうことだと思いますね」

再検査はスルー? 健康への関心の低さは予防医療やデータ化でケア!

―― 医療に対する社会課題解決へ貢献し、VISION2030を達成するために医療業界で今後さらに必要とされるものはどんなものだと思いますか?

佐塚さん
「自分は、とにかく診療のオンライン化ですね。今やアパレルだってデジタルで試着できるようになっています。そういう意味では、オンライン診療は今の新型コロナウイルスの感染防止にもなりますし、ソーシャルディスタンスも取れます」

種村さん
「僕は、予防医療でしょうか。病院に行く人を減らさないと、医療費の問題は改善されないと思います。病院に行く前に自分の健康状態がどうなのか、数値などを見て自分で症状に気付けるような技術があると違うんじゃないかなと」

長野さん
「自分の健康のPDCAを回す…という風に考えると、チェック項目や頻度が少なすぎるよね(笑)。健康診断だって年に1回だし」

佐塚さん
「近未来のアニメで、自分の健康状態が数値化されているものがありましたね」

長野さん
「そういうものを実現するにはどういうデジタル技術があればいいんだろうね?」

種村さん
「体内にチップを埋め込むとか?」

全員
「怖い(笑)」

諸岡さん
「私は、スイッチOTCとか、病院に行かなくても効く薬とか、この辺を啓蒙していけないのかなと思います」

長野さん
「そうだね。医療情報に関するリテラシーが日本はまだまだ低いからね。後は、少子高齢化が進むことが医療制度を崩壊に繋げていくわけだから、それをデジタルでどう抑えるか」

佐塚さん
「やっぱり、病気にかかる前に防ぐ。予防も大事ですよね」

長野さん
「そういえば、会社で実施する健康診断の受診は80%位で高いように思うけど、要再検査が出た場合の受診率は約5 0%位に落ちる。ここを改善するだけでも違うんじゃないかなと感じたりもするね」

種村さん
「僕も再検査、行かなかったことがあります。そういえば、健康診断の過去データはWEBで見ることができるから、そこは良いと思うんですけどね。だけど、データは個人じゃなくて会社とか施設に紐づいていて、一元管理されていない。一元管理が出来れば医者に行くたびに提出する『お薬手帳』だって要らないと思います」

リアル派とデジタル派、MMでも考え方は真っぷたつ?!

―― リアルからデジタルへ…という過渡期をまさにみなさん自身が体感している最中ですが、特に製薬会社では、MRの医療機関への直接訪問(リアルマーケティング)が重要視されてきました。今後、リアルマーケティングの位置づけはどのようになっていくと考えていますか?

種村さん
「無くなるんじゃないかって思います」

諸岡さん
「無くした方がいいと思います。」

佐塚さん
「自分は逆で、デジタル化によってリアルマーケティングの価値が高まると思っています。デジタルマーケティングは効率的で広範囲にリーチできますが、感情が伝えられるのはリアルマーケティングだけですから」

長野さん
「佐塚さんは営業の経験があるからね。アポなしの訪問と、デジタルを使ってアポイントを取り付けた営業とは違う?」

佐塚さん
「目的が違いますよね。アポなし訪問は、ちゃんとしたアポイントに向けた種まきだったりして。自分の情熱をクライアントに伝えたり…。そういう役割はリアルにしかできないやり方ですから、無くなってほしくないというか。希望的観測かもしれないですけどね(笑)」

長野さん
「面白いね。ウチの会社の中でもリアル派・デジタル派に分かれているって(笑)」

医療を身近なもの、分かりやすいものにして行きたい

―― グループ内の共通戦略には、新技術領域へのサービス拡張があります。MMが日本の健康の課題を解消に導くために、チャレンジする価値があると思われる医療関連の新技術、興味を持っているテクノロジーなどを教えてください。

種村さん
「スーパーコンピューターとか、AIのテクノロジーでしょうか。これからは扱う情報量が増えていくと思うので、人による作業には限界があるかなと」

長野さん
「そういえば、CTの画像をVRにする技術ができたらしくて。立体になった画像を使って研修医に手術の練習をしてもらったり…。こういう風に、製薬会社にもAIとか、そういう最先端技術を使って提供できる何かがあるんじゃないかって思うけどね」

諸岡さん
「私は、CTの画像をカラーにすることができないのかな?って思います」

佐塚さん
「そういえば、白黒の理由が分からないね。エコー画像とか、見ても良く分からないし」

長野さん
「医療はどうしても専門家の領域になっていて、僕らにはちょっと遠いんだよね。僕らも疾患啓発サイトとかでも気を付けているけれど、医療を身近にすることが重要なんだろうね」

―― VISION2030の施策でも『社員一人ひとりが主体性を持ってCSVの実践者となる』ということが語られています。医療専門のデジタルクリエイターとして必要な考え方や行動など、日ごろからチームやクライアントとのやり取りで意識していることはどんなことでしょうか。

諸岡さん
「私は、慎重に調査をしていますね。私たちをデジタルの専門家だと信頼してくれるお客さまの期待に応えられるように意識しています」

種村さん
「僕は、いかに分かりやすく伝えられるか、ということですかね。直接関わってない人にも『そういうことなんだ』って分かるような内容にするにはどうすれば良いか…というのは常に考えています」

佐塚さん
「自分は、プロであることを意識しています。それとは別に、医療に関しては先方の知識や経験が多いですから、専門分野のことは素直にお聞きするようにしていますね」

―― 医療専門のデジタルクリエイターとして「こうでありたい」というのはありますか?

種村さん
「MMの行動指針にも入っていることですが、『お客さまのお客さま』まで考えて行動することが必要だと思っています。製薬会社+MM+(医療従事者)または(一般患者)、ここまで考えないと仕事の目的もぶれてしまうので」

諸岡さん
「お客さまと話していると経験や知識を求められるので、もっと現場を知りたいです」

佐塚さん
「現場を知るっていうところだと、医療従事者が製薬会社に求めていることも知りたいですね」

長野さん
「そうだね。実際、お医者さんがどういう情報を欲しているのかとか、僕らも知らないことがあるけれど、それを知ってものを作れるっていうのは大きな差になるだろうね」

医療リテラシーを上げる新たな手段、考案中!

―― これからの未来、医療の課題もより大きくなっていくことはみなさんも周知の事実です。しかしながら、インターネットの便利さと医療を上手くつなげられていない部分もあるように感じています。DXによってインターネットを使った情報取得や距離を超えたコミュニケーションが可能になってきましたが、患者さん側の医療リテラシーを育てていくためにはどんな働きかけが必要でしょう?

種村さん
「健康診断結果の解説サイトがあれば手っ取り早いんじゃないですか?」

佐塚さん
「あれって、結果を読んでもイマイチ理解できないんですよね」

長野さん
「γ(ガンマ)-GTPが上がると良くないのは分かるけど、何が悪いかは分からないし」

諸岡さん
「その後どうなるかを書いてほしい。例えば、痛風になるとか、そういう風に」

長野さん
「私がこれから作りたいと思っているのは、薬にフィーチャーしたサイトかな。薬を処方された人が、薬を飲む意味を理解できるような。今も処方された薬を飲み切る人は少ないというデータもあるし、なぜ、この薬を飲まなくちゃいけないのか、飲み忘れた時の分はまとめて飲んでいいのかとかを解説してあげたり、そういう薬に対するリテラシーを上げたいね」

―― MMでは主に希少疾患の案件に携わることが多かったと思いますが、みなさん自身も業務の中でこんな分野に挑戦したい、興味がある…などと考えることもあったかと思います。MMとして、これからどんな分野のDXに力を入れていくことで、未来の日本が迎える医療の課題に貢献したいですか?

種村さん
「僕は、患者さん側に直接働きかけるようなことがしたいですね。病気にならないように何ができるか、そういうものも面白そうだなって思ったりします」

諸岡さん
「希少疾患の対極になりますが、日常的になる病気に対して自分で対処法が判断できるようになれるようなサイトを充実させたいですね」

佐塚さん
「自分はスポーツ医療です。アスリートに必要な身体作りに関わる医療とか。怪我をしてプロスポーツ選手がダメになっていく姿っていうのは、視聴者として見たくないので、そういう人を一人でも少なくしたいです」

長野さん
「私は、さっき伝えたように、薬を飲み切れるように働きかけができるサイトと、もう1つは、BtoBの案件ではなく、コンシューマーに関わるものもやってみたいなと。イチ患者として医療の情報を得るには手段が少なさすぎると思うしね」

より良い医療は環境に優しいアクションへと進化する!

―― まさに医療の在り方が変わろうとしている2020年という時間にいるみなさんですが、メンバーズグループが掲げるVISION2030(2030年の目指す姿)を迎えるためにMMではどんなアクションをしていくべきでしょうか?

佐塚さん
「医療という、難しく感じられがちなことを身近なものにすることですね」

諸岡さん
「私は、患者さんがリテラシーを高く持って、医者に行くかどうかを自分で判断できるように働きかけることかな」

種村さん
「僕も諸岡さんが言ったことにも繋がりますが、デジタルの情報がきちんと整えられていけば、医者に行くタイミングも自分自身で判断できるようになると思うんですよね。で、それによって適切な通院回数になる。そこで車での通院がなくなれば、結果的にムダなCO2を出さなくなるのかなと。小さな積み重ねも、たくさんの人で実践すれば地球の気候変動にも役立つと思います」

長野さん
「私は、数年遅れていると言われている医療業界のデジタルを他業界と同じレベルに引き上げたい。そのために必要なことはたくさんあって、患者さんのリテラシーを上げること、医療従事者のデジタルスキルを上げること、それらの底上げをみんなでやれると良いのかなと思っています」

―― みなさん、ありがとうございました!

これからの10年、私たちが提供するデジタルコミュニケーションが日本中の人々の健康に貢献し、よりよい社会になっていることを願っています。 そして、今後もMMのメンバーがミッションに向かって進んでいく姿やどんなことを実践しているのかをお伝えしていきます。ぜひ、楽しみにお待ちください!