【コラム】知ることが第一歩!難病治療に必要なこととは?

コラム

2020.03.11

みなさん、こんにちは。広報担当です。

今回は、メンバーズメディカルマーケティングがWEBサイトの支援を手掛ける「難病」についてお伝えしていきます。

そもそも、「難病」とはどういうものなのか。私たちは当ブログを通して、みなさんのヘルスリテラシーを上げていけるよう、医療のさまざまな情報をご紹介しています。

医療従事者ではない方も知識として触れておくのも良いと思いますので、ぜひ、ご覧になってください。

■“難病”と“指定難病”の違いとは?

「難病」という言葉、みなさんもニュース等で耳にすることがあるのではないでしょうか?難病に似た言葉で、「指定難病」「希少疾患」など、一見すると同じような単語が存在しています。その内容にはどのような違いがあるのでしょうか。まずは、この「希少疾患」、「難病」、「指定難病」の単語の定義から説明していきましょう。

【希少疾患とは?】
・患者数の小さな疾患の総称。希少難病、稀少疾患とも呼ばれる
・人口10万人に対して患者が何人という単位で罹患率を表す

【難病とは?】
・発病の機構が明らかでない
・治療方法が確立していない
・希少な疾患
・長期の療養を必要とする

【指定難病とは?】
難病のうち、以下の要件のすべてを満たすものを、患者の置かれている状況から見て良質かつ、適正な医療の確保を図る必要性が高いものとして厚生科学審議会の意見を聴いて厚生労働大臣が指定

➡患者数が一定の人数(人口の約0.1%程度)に達していない
➡客観的な診断基準(またはそれに準ずるもの)が確立しているもの

分かりやすく分類するならば、「希少疾患」や「難病」と定義される患者数が少ない疾患の中で、国の基準によって定められているのが「指定難病」ということになります。「指定難病」になると医療費が助成されることも患者側にとっては大きな違いになります。

■現在の医療費助成の指定難病は、333疾患

令和元年7月1日より、難病医療費等助成の対象疾病が追加され、現在、対象となっているのは「333疾患」となっています。

その中には、私たちがこれまで一度も聞いたことがないような病名もありますが、「パーキンソン病」や「潰瘍性大腸炎」など、有名人が患ったことなどから、一般に広く知られている病名もあります。しかし、ほとんどが10,000名に満たない患者数であるため、当事者である患者さんは治療や日常生活に負担があることが想像されます。

■難病と確定診断されるまでの問題とは?

難病は希少な疾患と定義されているように、難病による症状が出ても、患者さん自身が難病だと気付かないことも多くあります。

難病には、〈症状が出ている部分〉と〈病気の原因になっている部分〉が同じとは限らない…というケースもあります。そのことに気付かなければ、患者さんは本来の診療科ではない診療科を間違えたまま通院してしまいます。

例えば、患者さんに倦怠感や熱の症状があり、それが難病由来のものだった場合でも、難病について知識がなければ風邪と同じ症状だと思い込み、何の疑いもなく内科を受診してしまうかもしれません。

また、そこで医師も専門医でなければ風邪と診断してしまう場合もあるでしょう。間違った診断であるかどうかは患者さんにも判断が付かないため、そのまま症状が改善されずに難病の症状が悪化してしまうこともあるのです。

どちらにしろ、不適切な治療や不必要な投薬が続いて治療費がかさんでしまうのは、望ましい治療をしているとはいえません。

■指定難病の診断は、限られた医療機関のみ!

もしも、みなさん自身やそのご家族が症状をインターネット等で調べ、「この症状は難病なのでは?」と感じて医療機関を訪ねる前に、気を付けていただきたいことがあります。それは、「難病指定医」のいる病院でないと確定診断をしてもらえないということです。

上記で、指定難病については〈客観的な診断基準(またはそれに準ずるもの)が確立しているもの〉という定義があるとお伝えしましたが、これは、診察によって、難病指定医から診断書(臨床個人調査票)に診断基準と重症度分類に関する判定結果を記入してもらわなくてはならないためです。

これまでは、医師であれば誰でも指定難病の診断を行うことができましたが、平成27年1月1日に施行された難病法の規定により「難病指定医のみ」が、指定難病の新規診断を行うことになりました。

そして、難病指定医に診断されることによって、正確な診断と共に、医療費助成の支給認定申請に必要な診断書(臨床個人調査票)を作成することができます。

また、症状が深刻な場合は、正確な診断ができる医師が近くにいないことで、患者さんやそのご家族に大変な負担がかかってしまいます。

身体に不調が出た場合には、その症状が難病の症状と重なるものでないかどうかを調べてみると良いでしょう。同じ症状であれば、その難病を診断できる医師のいる病院の場所をチェックし、早めに診察に行くようにしましょう。

難病の指定医は、難病情報センターのホームページ『都道府県・指定都市別「難病指定医」一覧』からチェックできます。

難病情報センター:都道府県・指定都市別「難病指定医」一覧

■医療費の受給に必要な書類と注意点

指定難病と診断されると、治療方法が確立していないことや長期の療養を必要とするなど、今後の生活に不安を抱く方もいらっしゃるかもしれませんが、患者さんは医療費助成の対象となります。

手続きに必要な書類や有効期間などは、以下でチェックしましょう。

<医療費助成の申請時に必要な書類>
・臨床個人調査票
・住民票
・世帯の所得を確認できる書類
・保険証の写し
・医療保険の所得区分の認定証

※その他、必要に応じて、人工呼吸器等装着者であることを証明する書類や、世帯内に申請者以外の特定医療費などの受給者がいることを証明する書類もあります。

<支給認定の有効期間>
原則1年以内となっています。これは、病状の程度・治療の状況から医療を受けることが必要と考えられる期間です。有効期間を過ぎても治療が必要な場合には、更新の申請が必要になります。一度の認定のみで医療費の助成が続くということではないので注意しましょう。

<自己負担上限額>
患者さん自身の自己負担は2割で済みますが、月額2,500円~30,000円と幅があり、所得によって変わってきます。また、所得に関わらず、入院時の食費は全額自己負担となっています。

■難病について、“知る”ことから始めるために…

冒頭でお伝えしたように、難病は患者数の少ない病気です。そのため、発信される情報も非常に少ない状況であるとも言えます。

さらに、難病は長期の療養を必要とするものでもあるため、正しい知識をつけ、患者さん自身のQOL(Quality of Life)を高めながら治療をしていくことが望ましいのではないでしょうか。

そのためには、難病について信頼のおけるサイトから治療方法や薬剤、生活のサポート情報を取得するようにしましょう。

その際には、「難病情報センター」のWEBサイトや、難病の治療薬を開発した製薬会社のWEBサイト等を参考にするようにしてみてください。また、大学病院や患者会の情報なども有効な情報源になります。

インターネット上の情報も有効に使うことで、直接病院に行く時間や電話で問い合わせる手間も省けますので、信頼性のあるサイトの情報を活用しましょう。

■製薬会社の疾患啓発サイトにも、課題があります

難病の早期発見や難病患者さんのよりどころとなる情報の発信源として、薬剤を開発・発売している製薬会社のWEBサイトは、有効に使うべきツールであるといえます。

しかし、せっかく患者さんに疾病や治療方法を伝えられるWEBサイトでありながらも、うまく活用できていないケースも多数見受けられます。

私達から見ると、製薬会社のWEBサイトの内容では“患者目線”になっていないことが多いです。また、SEO対策をしていないために患者さんがWEBサイトに辿り着けなかったり、サイトを見ても情報が整備されておらず、知りたい情報が患者さんに届いていなかったり…ということが起きています。

製薬会社がWEBサイトをで情報発信することは、患者さんが必要とする情報を分かりやすく伝えることができるだけでなく、問い合わせの手間も省くことができるという利点もあります。つまりWEBサイトの有効活用は、患者さん、製薬会社、双方にメリットのある施策とも言えます。

これからも当ブログでは、みなさんの健康に役立てるような情報や医療についての知識などを発信していきます。ぜひ、みなさんや、みなさんの身の回りの方の健康にお役立てください。

参考:
ウィキペディア(Wikipedia)「希少疾患」
厚生労働省:指定難病「令和元年7月1日施行の指定難病(告示番号332~333)」
難病医学研究財団/難病情報センター「2015年から始まった新たな難病対策」
厚生労働省:「難病に係る医療提供体制の現状」(PDF)
難病医学研究財団/難病情報センター「指定難病患者への医療費助成制度のご案内」

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