「生成AI」の導入や活用が進まない!導入ステップに合わせた対策をご紹介

コラム

2024.01.10

みなさん、こんにちは。広報担当です。「生成AI」についての連載2回目は、「生成AI」の導入や活用を妨げる原因やその対策についての解説です。最新テクノロジーの導入にはリスクもあるため、なかなかスムーズに進まないという製薬企業さまも多いのではないでしょうか。今回は、導入の段階に分けた打ち手をご紹介していますので、「生成AI」関連でお悩みをお持ちの方は、ぜひチェックしてみてください。

課題を明確化し、生成AI導入・活用のきっかけに!

第2回目は、「生成AI」を実際に企業内へ導入する際に生じる課題や、それに対する打ち手について解説していきます。
前回は、「生成AI」がどのようなものなのかという説明から、今後の予測についてご紹介してきました。2030年には、多くの業界で商用利用が始まっているかもしれない……と考えると、「生成AI」は製薬業界にも徐々に広まりつつあるといえます。これから導入し、活用を検討している場合には、今の内に環境整備に着手した方が良いかもしれません。

今回は、実際に「生成AI」の導入を検討している、もしくは、導入していても活用できていない企業のみなさまへ、活用の段階ごとの課題やその対策についてご紹介していきます。
「生成AI」のような最新テクノロジーの導入や活用については、「何も起きていないから、問題はない(先延ばしでも良い)」という企業さまも案外多いものです。何が課題で、どう変えて行けば良いかを具体的にすることが、変化を起こすきっかけになるかもしれません。

生成AIの活用段階ごとで変わる課題

まず、「生成AI」の導入や活用の度合いは企業によって変わりますので、段階ごとに切り分けるところから始めてみましょう。ここでは、生成AIの活用度合いを「導入前」、「導入初期」、「導入中期~後期」の3段階に分け、それぞれの段階でどのような課題が出てくるのかをピックアップしてみました。ご自身の企業はどの活用段階にあるかチェックしてみましょう。

■導入検討
・社内的に注力していない、必要性が理解されていない。
・データプライバシーに関する懸念がある。
・生成AIを活用する環境が構築できていない。

経営陣を含め、社内の雰囲気的にも最新テクノロジーに対する理解や、そもそも必要だと思っていないという場合はこのような状況が多く、環境面の整備も未着手です。

■導入初期
・生成AIを導入したものの利用率が低い。
・生成AI活用人材(プロンプト習得人材)が不足している。

ある程度、最新技術に対してアンテナを張っているチームや部署はあるものの活用までは……という場合は、企業内の一部の方々しか新しいテクノロジーへ対応ができず、社内でも生成AIに対して知識やモチベーションがバラバラな状態なのかもしれません。

■導入中期〜後期
・業務での生成AI活用が不十分。
・顧客向けサービスへの生成AI適用が不十分。

導入し、時間も経っているが、業務やサービスへの反映が十分ではないという場合は、最新技術などに対して経営陣を含め情報にも比較的敏感で理解もある環境といえます。ただし、スピードが速い分、どう適用するべきかがハッキリしないまま活用が止まってしまったというケースも往々にしてあります。

導入状況に応じた打ち手で対策を!

では、段階ごとの課題にはどのように対応していけば良いか? 課題ごとの打ち手を導入の状況に沿って考案してみました。生成AI導入~活用のヒントにしてみてください。

■導入検討
【経営陣の危機感を醸成し、生成AI活用の機運を創る】
・経営陣の巻き込み、生成系AIの必要性の啓蒙、社内勉強会等
・セキュアなChatGPT利用環境の構築

生成AIを社内展開していくには、企業トップのコミットが不可欠です。導入のメリットを実感してもらうには、例えばChatGPTなどを実利用してもらうほか、自社業務でのデモンストレーションをしたり、他社での活用事例や成功例をまめに共有し合うなど、導入に向けた雰囲気づくりから始めることが重要です。そして、次のステップからは、ChatGPTを安心して活用できるインフラ導入&ルール整備等の環境づくりをしていきましょう。

■導入初期
【ChatGPTの基本的な活用シーンやプロンプトを展開】
・人材教育、研修・セミナー、業務/部署別の活用促進施策

例えば、ChatGPTの導入まで済んでいる場合には、主な業務活用シーンを想定してみるところから始めると良いかもしれません。文章を作成するなら、骨子作成や文案作成、要約など。企画立案をするなら、アイデア出しや抜け漏れチェックなど。そして、それらに応じたプロンプト(ChatGPTに与える指示)を作成し、実務内での活用を促進させます。

■導入中期〜後期
【特定業務の仕組みの中に生成AIを導入】
・業務システム・プロセスへの生成AIの導入
・既存業務/サービスのリデザイン、生成系AI組み込みプロダクト・サービス開発支援

導入が済んでいるものの、活用の幅が広がっていないという場合は、まずは社内業務などで生成AIを組み込んでいけるかどうかを検討するところから始めてみてはいかがでしょう。または、技術者を集めて思い切って顧客向けサービスに生成AIを導入したものとして再設計し、新たな価値の創出にチャレンジするのも打開策のひとつになります。

以下のリンクは、メンバーズの生成AI活用のご支援事例です。業務プロセスの改革の事例としてご覧ください。
生成AIを活用したWebサイト制作・運用改革によりコスト4割削減、制作期間を半分以下に短縮~ベネッセが運営するWebサイト業務プロセスを抜本的に改革、新体制にて運用を開始~

医療業界への生成AIの導入・運用支援は私たちにお任せください!

今回は、生成AIの導入にまつわる課題や、それに対する“打ち手”についてご紹介させていただきました。ぜひ、生成AIの活用度合いに合わせた対策を取り入れてみてください。

これからデジタル活用が企業の成長を大きく左右していく製薬業界では、生成AIを取り入れた業務スタイルがスタンダードになることが考えられます。また、生成AIはツールの進化も速いため、変化に柔軟に対応できる組織やチームであることも必要になってくるのではないでしょうか。

メンバーズメディカルマーケティングカンパニーでは医療・製薬業界に特化した生成AIの導入・運用支援を行っておりますので、何か困りごとやご相談があれば、お気軽にお問い合わせください。

次回は、生成AIの導入に関してメンバーズでの支援可能領域や事例についてお伝えしていきます。