製薬会社で進むデジタルトランスフォーメーション(DX)事例まとめ(2020年10月〜11月)

DX事例まとめ

2020.12.03

みなさん、こんにちは。広報担当です。今回は10月~11月の製薬会社の動きをまとめています。

現在は、新型コロナウイルスの流行の第3波ともいわれ、医療を取り巻く環境が再び慌ただしくなってきています。今年初めの流行から今に至るまで、ワクチンの無い状態での感染対策を取り続けながら、新しい医療の常識が模索し続けられているようです。 そんな状況の中、10~11月にかけて発表された、新しい常識を感じさせるサービスなどを紹介していきます。

新たなデジタルコミュニケーション時代の到来!非接触コミュニケーションによる医療が始まる

秋から冬へと季節が変わり、空気の乾燥や気温の低下などから再びコロナウイルスの流行が懸念される時期となりました。感染者数も日々増えており、既に医療機関には影響が出ていることを伝えるニュースを耳にすることも多くなっています。一般の方の日常生活は常時マスク着用、こまめな手洗いなどは浸透していますが、それでもなかなか患者数が減らないというのが現実です。

直近でリリースされたサービスなどは、このような状況が続く中でも使用できるような非接触コミュニケーションを中心としたものが多くなっているように感じました。また、企業の動きもデジタルサービスを強固にすることで新たな強みを見出し、デジタルによるメリットを最大限に活かした企業活動へと踏み出しています。

◆MR・MS活動◆ (6件)

医師とMRの面談はリモートが活用され続けており、製薬企業で働く方へのアンケートでは、この1年間の中で100%近くがテレワークを経験したという調査結果も出ていました。また、毎年実施されているMR認定試験はWEB受験に変更されるなど新たな対策が講じられました。

今後の新型コロナウイルスやインフルエンザの流行期の感染防止として、こういった対策は増えていくものと考えられます。他には、MRにもデジタル知識が必須とされる時代へと移行する流れの中、国家試験「ITパスポート」をMRに取得させる企業も出てきました。

ミクス編集部調査 「MR面談へのリモート活用」42%の病院薬剤部が実施 大学病院は100%

ミクス編集部のアンケート調査によると、42%(84施設/201施設)の病院薬剤部でMRとの面談にリモート会議システムが利用されていることが判明した。新型コロナウイルスが流行し始めた2月以降、院内感染の予防などの面からMRの訪問自粛要請もあり、これまでのMR活動の在り方が一気に変わっている。医療機関側のデジタルツール活用も積極的で、コロナ患者受入れ病院では52%が地域の医療者同士の会議をリモートにするなどデジタル化への意識を高めている。

医師の4人に1人が“リモート面談”経験 面談相手の8割超が担当MR MCI調べ

医薬品マーケティング支援会社のエム・シー・アイが調査する「医師版マルチメディア白書2020年特別号」にて、今年の4月~6月末は、医師の4人に1人がMRとリモート面談を経験していたことが分かった。また、リモート面談の相手は、医師の担当MRが84.0%。しかし、MRから情報を得る代替手段の1つとしてリモート面談を使用しているという感覚の医師も多く、リモート経験医師の65%が新薬の説明には訪問を希望している。

医師の印象に残った情報チャネル 病院はコロナ前の66% MRインパクトは7月以降ほぼ変化なし

インテージヘルスケアが提供する調査データ「Impact Track」によると、医師の印象に残った情報チャネルは6月以降、MRが第1位。しかし、インパクトは7月以降ほぼ変化しておらず、10月の段階でも新型コロナ流行前の66%にとどまっている。その一方で、ネットチャネルのインパクトは高く、WEB講演会は新型コロナ流行前に比べ10月は183%となった。

ミクス緊急調査「新型コロナで日常業務はどう変わったか」テレワーク98%、リモート面談89%が経験

ミクス編集部は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大が製薬企業に従事する社員の日常業務にどう影響したかについて緊急アンケートを実施。テレワーク(WEB会議等)を、MR、営業管理職、営業系内勤者、その他を含めて98%の社員が経験したことが判明した。新型コロナウイルスの感染拡大の第3波を見据え、今後も在宅勤務が継続されるとともに、テレワークの機会が減ることはないと予測される。MRにとってリモート面談は医療者とのコンタクト手段の一つとしての認識が広まっていく見込み。

MR認定センター 20年度認定試験はウェブで実施 全問正答で合格 テキスト閲覧も可

12月13日に実施の第27回MR認定試験は従来の会場受験形式ではなく、WEB形式に変更。新型コロナウイルスの感染防止対策としての形式変更のため、来年(2021年)12月実施のMR認定試験は従来と同様の形式で実施する予定。受験者は、12月13日~18日の6日間、期間中に何度でも繰り返し解答でき、テキストを見ながら受験ができる。当然ながら、なりすまし受験は不正となるため、不正行為が認められた場合は該当者、または該当企業の受験者全員の合格を取り消す場合もある。

武田薬品・岩﨑プレジデント デジタルリード・MR220人 国家試験「ITパスポート」取得へ

ミクスOnlineのインタビューによると、武田薬品の「デジタルリード」として全国に配置したMR220人が、国家試験「ITパスポート」の資格取得を社内制度化したことを、岩﨑真人・取締役ジャパンファーマビジネスユニットプレジデントが明らかにした。求められるスキルセットが変わってきていることを踏まえ、リアル(現場MR)とデジタルを使い分けながら需要に合わせて適切に対応できる手段を探る。

◆新サービス◆ (7件)

オンライン診療をより円滑に運用できるようにするための情報連携や配送システムの構築などが始まっています。一部だけオンライン化していたり、システムとして不備のあった部分が整備されつつあるようです。他には、既存のSNSサービスを医療の方面へと活用した新たな取り組みや、医薬品情報を提供するWEBサイトなども発表されました。

サイバーエージェント 医薬品の安全かつ確実な配送を実現するオンライン服薬指導向け情報連携プラットフォーム構築に向けた共同実証プロジェクトを開始

株式会社サイバーエージェントと、株式会社MG-DX、富士通株式会社、株式会社富士通研究所は、オンライン服薬指導における安全・確実な医薬品の配送を目的に、ブロックチェーンを活用した情報連携プラットフォームを実現する共同実証プロジェクトを2020年10月1日より開始。

2020年度中に実用化に向けた技術とサービスモデルの検証を完了させ、2021年度中に医薬品販売や配送に関わる異なるステークホルダー間において医薬品の情報を安心安全に連携できるサービスの実現を目指す。これは、新型コロナウイルス感染症の拡大を受け、国内の薬局やドラッグストアにおいてオンライン服薬指導の導入が進められてきたものの、服薬指導後の医薬品配送の体制の未整備が指摘されていたという背景がある。

マルホ株式会社 医療従事者を対象とした「がん性皮膚潰瘍ケア」LINE 公式アカウント開設のお知らせ(PDF)

マルホ株式会社は、10月にLINE 株式会社が提供する「LINE」上に公式アカウントを開設し、「がん性皮膚潰瘍ケア」に携わる医療従事者向けの情報提供を開始した。マルホでは、国内で唯一「がん性皮膚潰瘍部位の殺菌・臭気の軽減」に適応を有する「ロゼックス®ゲル 0.75%」(一般名:メトロニダゾール)を製造販売しており、「がん性皮膚潰瘍ケアチャンネル」にて、医療従事者に情報提供を行っている。今回の LINE 公式アカウントの開設により、LINE の特徴である通知機能を利用したタイムリーな情報提供が可能となる。

MDV オンライン診療を27日から提供開始 PHR連携で医師も患者情報の確認可能に

メディカル・データ・ビジョン株式会社は、オンライン診療システム「オンラインドクターバンク(ODB)」の提供を開始した。医師は、既往歴や受診歴などの患者情報を確認しながらオンライン診療を提供できる。これは、同社のWEBサービス、患者自身の診療情報を保管・閲覧できるPHR(パーソナルヘルスレコード)の「カルテコ」ユーザーを対象としている。今後は、パートナー企業のケアネットとともに、ODBの参加医療機関を募り、「カルテコ」に診療・検査・健診情報を蓄積してくれる医療機関の拡大も図る予定。

エムスリー株式会社 No.1 クラウド電子カルテ「エムスリーデジカル」の導入件数 2,000 件突破! ~3600 万人分の患者の診療を実現~(PDF)

エムスリー株式会社は、10月20日、グループ会社のエムスリーデジカル株式会社が提供するクラウド電子カルテ「エムスリーデジカル」の導入件数が 2,000件を突破したことを明らかにした。新型コロナウイルス感染拡大の影響もあり、クラウド電子カルテを選択するケースが増えている。AI による独自の自動学習機能や、iPad を利用し紙カルテのように記載できるアプリ等を提供、簡単に入力できる使いやすさと安価な料金が評価されている。将来的には、患者の予約~クリニックの受付~オンライン診療~会計の一連の業務を、オンライン診療サービス「LINE ドクター」とのシステム連携の検討を進めていく。

沢井製薬株式会社 医療・介護従事者向け情報コミュニティ「Sawai Medical Channel(サワイメディカルチャネル)」開設のお知らせ

沢井製薬株式会社は10月、全国の医療介護の現場で利用されているコミュニケーションツール「メディカルケアステーション(MCS)」内に医療・介護従事者向け情報コミュニティ「Sawai Medical Channel」を開設した。MCSは地域包括ケア・医療介護の多職種連携を支援する非公開型SNSプラットフォームであり、200以上の医師会で推奨されている。コミュニティで提供されるコンテンツは、医療制度のセミナー案内や、患者向け資材紹介、医療や介護のニュース等。今後はコミュニティ運営を行い、多職種連携サポートを通じた地域医療への貢献を目指す。

Beyond Health あらゆる治療用アプリを一元管理、CureAppがプラットフォーム提供

株式会社CureAppは、10月に治療用アプリの処方プラットフォーム「App Prescription Service」(APS)の医療機関への提供を開始したことを発表。アプリの導入や処方・管理などをワンストップで行うためのプラットフォームで、治療用アプリに関する全ての業務がブラウザー上で完結するという。現時点では、初期コストおよび利用料無料で全ての機能を利用できる。全ての治療用アプリに対応するプラットフォームであり、同社の他の治療用アプリ、他のメーカーの治療用アプリにも対応している。

【AMED研究班】患者向けサイトを試作‐医薬品情報検索の窓口に

日本医療研究開発機構(AMED)の研究班は、患者向けの「信頼できる!お薬情報サイト」を試作。各種WEBサイトの信頼性などを評価した上で、サイト上で得られる医薬品の情報を整理して提示。医薬品情報を統合的に提供する公的な環境が十分に整備されていないことから、今回のWEBサイトの試作によって具体的なモデルを提案した。

◆治療用アプリ◆ (5件)

禁煙アプリの保険適用が開始されるなど、治療用アプリは注目が集まっています。また、治療そのものではなく、医師の指示に従って積極的に薬を用いた治療を受けるという意味の「服薬アドヒアランス」を向上させるアプリや、患者のQOL向上を目的としたアプリなど、さまざまな形で治療や健康をサポートするアプリケーションが登場しています。

PHC株式会社 プレスリリース:服薬アドヒアランスの向上を目指した、成長ホルモン治療における服薬管理アプリケーションソフトウェア「めろん日記®」の公開

PHC株式会社とJCRファーマ株式会社は、成長ホルモン治療を受ける患者の服薬アドヒアランスの改善を目指した電動式成長ホルモン製剤注入器「グロウジェクター®L」に対応する専用のスマートフォンアプリケーションソフトウェア、「めろん日記®」をGoogle Playに公開した。これによって成長ホルモン製剤の投与履歴を無線通信でスマートフォンに送信し、手入力を行うことなく、投与時間や投与回数を含む詳細な投与履歴の確認ができるようになる。また、アバターの設定やメッセージが受け取れる機能なども搭載されており、年少患児の継続的な成長ホルモン製剤の皮下注射に対する精神的な負担を軽減することで服薬アドヒアランスの向上を促す。

エーテンラボ 糖尿病改善サポートアプリ「みんチャレ」活用の臨床研究スタート

エーテンラボ株式会社は、10月より糖尿病改善サポートアプリ「みんチャレ」を活用した、HbA1c値(糖尿病の診断や管理に使われる指標)の変化を調査する臨床研究をスタートさせた。「みんチャレ」は、ダイエットや運動、学習など、新しい習慣を身につけたい5人1組がチームとなり、チャットで励まし合いながら生活習慣を改善するアプリ。2型糖尿病及び予備群の男女60人を、アプリ使用群と非使用群の2群(ランダム割付)に分け、3か月後のHbA1c値の変化を測定。同じような立場の人によるサポートによる患者のQOL向上や医療費増大の問題解決に貢献していく。

Beyond Health  CureAppの禁煙治療用アプリ、保険適用を中医協が了承

株式会社CureApp が開発した治療用アプリ「CureApp SC ニコチン依存症治療アプリ及びCOチェッカー」の公的医療保険適用が決定し、11月11日に中央社会保険医療協議会(中医協)が了承、12月1日に保険収載される。既に8月には治療用アプリとして国内で初めて厚生労働省より製造販売承認を受けており、公的保険適用の希望を厚生労働省に提出していた。また、治療用アプリは新しい治療法のため、保険適用における新たな分類が必要だが、現状は既存の最も類似する技術区分を暫定的に準用される形となった。次回の診療報酬改定において正式な技術区分が創設される。

CureApp、がん患者支援「治療アプリ®️」で第一三共との共同開発を開始

株式会社CureAppは、11月、第一三共株式会社と共同で、がん患者を支援する「治療アプリ®」の共同開発を始めたことを発表。がんの薬物療法を外来で行うことが多くなった現在では、がん治療のタイムリーな副作用の発見や刻々と変わる症状へのケアが困難であるという課題があった。そこで、「治療アプリ®」をがん患者に提供し、医学的に正しい支援をすることでQOLの向上などを目指す。患者の負担を軽減することで、薬剤治療の完遂・継続へも貢献することも期待されている。

エーザイ株式会社、パーキンソン病患者の生活をサポートするスマートフォン・アプリ「PaDiCo」の提供開始

エーザイ株式会社は、パーキンソン病患者の生活をサポートするスマートフォン・アプリ「PaDiCo(パディコ)」を、11月26日から提供開始した。アプリは「App Store(iPhone)」や「Google Play(Android)」から無料でダウンロードが可能。治療薬剤の効果が減弱したときの「オフ症状」が出た時も簡単な操作で、ふるえや筋肉がこわばる症状、便秘や頻尿、発汗などの時間を記録し、週単位で可視化できる機能を搭載。かかりつけ医への正確な情報伝達に役立てられる。他にも、症状がつらい時のSMSメッセージ送信機能、SOS表示機能、薬剤の管理、おすすめの体操などの日常生活に役立つ情報もアプリ内で提供している。

◆新会社・新組織設立・事業計画・業務提携◆ (6件)

製薬会社のDXも引き続き積極的に行われています。医療とデジタルを掛け合わせた新たな取り組みは、今後の医療業界を支える大きな柱となるといえるでしょう。また、単なる医療の提供ではなく、人々の生活に根付いたサービスとしての一面を持つものが増えてきつつあるのも、これからの新たな医療サービスの特徴です。

ノバルティス ファーマ株式会社 ノバルティス、LINE ヘルスケアと循環器代謝疾患に係るパートナーシップを締結 離れて暮らす家族の健康を見守るサービスを展開(PDF)

ノバルティス ファーマ株式会社は10月、LINE ヘルスケア株式会社と疾患啓発のデジタルソリューションの構築を目指し、循環器代謝疾患に係るパートナーシップ契約を締結したことを発表。これは、家族など複数人で作成されている LINE グループに該当のアカウントを追加し、グループメンバーの健康状態を見守るというもの。そのアカウントから定期的に健康状態をチェックするお知らせが届き、その回答をシェアすることで遠方に住んでいたり、コロナ禍で会うことの出来ない家族間でも日々の健康に関する情報の共有が可能になる。両社は今後も様々な疾患領域の啓発に役立つソリューションの開発を進める予定。

武田薬品、アクセンチュアおよびAWSと提携し、デジタル変革を加速

武田薬品工業株式会社とアクセンチュア(NYSE: ACN)、Amazon.com, Inc.(NASDAQ:AMZN)の関連会社である Amazon Web Services, Inc.(AWS)は、10月、武田薬品のデジタル変革を加速するため、5年間の戦略的提携契約を締結したことを発表。武田薬品は今後3年間でデータおよびデジタル領域の専門人材を新たに数百人採用する計画であり、3社による長期的な提携を通じ、武田薬品はIT基盤の刷新やデータサービスの加速、イノベーション創出に向けた社内組織の変革や、従業員に新たなスキルの習得や働き方を許容する体制を整備し、クラウド活用を前提とした事業変革を推進していく。

武田薬品工業株式会社、事業運営体制を再編。新体制は全国200人を超える「デジタルリード」を中心にリアルとデジタルを融合した情報提供活動の創出へ

武田薬品工業株式会社は、日本国内の医療用医薬品ビジネスを所管するジャパンファーマビジネスユニット(Japan Pharma Business Unit 以下、「JPBU」)および日本オンコロジー事業部の事業運営体制を、11月1日付けで再編。新体制へ移行した。今後は、主要な5つのビジネスエリア(消化器系疾患、希少疾患、血漿分画製剤、オンコロジー、ニューロサイエンス)にさらに注力していく方針。変化が続く事業環境を見極め、リアルとデジタルを融合させたベストミックスによってステークホルダーのニーズに応じたきめ細かく、かつ効率的で生産性の高い情報提供活動を目指す。

エーザイとJD Health 中国における健康サービスプラットフォーム構築に向けた合弁会社を設立

エーザイ株式会社と京東健康(JD Health)は10月、エーザイの中国子会社である衛材(中国)投資有限公司(エーザイ中国)とJD Healthが中国国内における高齢者向けの健康サービスプラットフォーム構築をめざす合弁会社「京颐衛享(上海)健康産業発展有限公司(Jingyi Weixiang(Shanghai)Health Industry Development Limited Company)」を設立した。近年、中国でも高齢化が進み、高齢者向けの高質な医療・介護に対するニーズが高まっている。エーザイは、アルツハイマー病/認知症領域分野における35年以上の創薬活動の経験があり、JD Healthは強固なeコマースビジネス基盤、インターネット医療サービスのノウハウ、広大な中国の99%をカバーする物流インフラを有している。両社の強みを統合した合弁会社を中国に設立し、中国国内に向けた多様な情報・医療サービスから、最適なサービスを選択・利用できる高齢者向けの新たなワンストップ健康サービスプラットフォームの構築をめざす。

エーザイ株式会社、デジタルによる情報伝達力の充実を図り、さらにDXを推し進める事業構造改革を目指す(PDF)

エーザイ株式会社の内藤晴夫代表執行役CEOは、11月の2020年度第2四半期決算会見(電話会議)にて、DXを企図した国内の事業構造改革を加速する考えを明らかにした。10月に発足した新組織「HX本部」は、デジタルを駆使しながら医療専門家への情報提供の質的向上を図ることを目的とし、HX本部内のデジタルソリューション部は、「患者のデータから日常生活を改善できるモデルを構築する」と説明。同社の主要ブランド製品に関係するデジタルソリューションやP3モデル(Prediction、 Prevention、Participationを統合した戦略)の実現に資する疾患領域アプリの導入、企画、推進などを行う。

キョーリン製薬ホールディングス株式会社、経営方針は「オリジナリティーの追求に向けた挑戦」。リアルとデジタルを融合させた情報活動の推進に自信も

キョーリン製薬ホールディングスの荻原豊社長は、11月に、2021年3月期 第2四半期決算のウェブ会見を実施。新型コロナウイルス感染症の影響により、医療機関へのMR活動を自粛する一方で、訪問面談の支援施策としてデジタルチャネルを多面的に活用した情報提供を積極的に行い、新薬群の成長加速に取り組んだ結果、情報提供活動がスムーズに進んだとの認識を示した。「当社では昨年度にデジタルの体制を整え、小回りの利く営業活動ができる。ウェブ講演会などは、業者が間に入ることなく、自前で全てやっていける」とデジタル対応に自信を見せた。また、MRのリアル面談に関しても平時の70%ほどに回復したとしている。

医療業界のニューノーマルに注目!デジタルコミュニケーションが人々の健康を支える時代へ

他の業界に比べてデジタル化が遅く、デジタルも受け入れられにくいとされていた医療業界ですが、こうしてDXの動きをチェックしてみるとかなりの速さで変革が起きていることが感じられます。 また、急速なデジタル対応で不備になっていた部分が補完されたり、実運用がしやすい方向へとシステムが整備されているようです。

そして、オンライン診療やアプリケーションを用いた治療や健康状態のチェックが当たり前になることによって医療が身近なものになり、人々の健康意識が高まることに貢献できるのならば、これが新しい常識になっていくのでしょう。1度も通院をせずに病気を治療した…という時代もやってくるのかもしれません。医療とデジタルから生まれる、新たなサービスや治療方法に期待していきましょう。

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