5月29~30日に開催された「Ubie Pharma Summit 2024」のイベントレポートをお届けします。日本最大規模の製薬企業さまに向けたカンファレンスであるイベントの第3弾です。“患者中心”をテーマにセッションが行われた会場の様子をご覧ください。
日本最大規模の製薬業界カンファレンス!“患者中心”の可能性を探った2日間
「Ubie Pharma Summit 2024」は、ヘルステック企業Ubie株式会社主催の製薬企業さまに向けた日本最大規模のカンファレンスです。第3回目となった今回は、5月29日(水)、30日(木)に虎ノ門ヒルズフォーラムで開催されました。
主催企業であるUbie(ユビー)株式会社のミッション「テクノロジーで人々を適切な医療に案内する」は、未来の医療へポジティブなインパクトを与えるものであり、私たちの企業ミッションと根底にある理念が一致しているという認識の元、メンバーズメディカルマーケティングカンパニーもスペシャルパートナーとして共催しました。
また、本イベントはかなり早い段階で申込者数が1,500名を突破。満員御礼のため、サテライト会場を新設するなど開始前から反響の大きさが感じられました。今回のテーマは第2回に引き続き「Patient-Centric Strategy〜”患者中心”が実現する日本医薬品市場の再生と躍動〜」。患者さんへの価値提供と企業としての成長、両方の観点からいかに実践的な戦略を構築するかについて多彩な登壇者による講演やディスカッションなどが行われました。
※講演はすべて東京会場にて実施。大阪はライブ中継・懇親会(ネットワーキングセッション)を実施しました。
注目される医療・製薬業界のデジタルイノベーション
テーマとしてピックアップされている「Patient Centricity(ペイシェント・セントリシティ)」は、従来の医療機関や製薬企業を中心にした医療サービスから患者個別のニーズや価値観を尊重したアプローチにシフトしていくというものです。患者を中心に積極的にケアに参加してもらうことで最適な医療が提供でき、ひいては医療の質を高めることに繋げられる取り組みとして今後も重要性が増していくと考えられています。
今回は患者中心について講演やディスカッションが行われました。
そして、患者中心に深く関わるのがデジタル技術です。多くの登壇者の方々がデジタルイノベーションの必要性についても言及していました。私たちも当ブログでDX推進の方法やトレンドをお伝えしていく中で、オムニチャネル型のDX推進の重要性や開発スタイルがウォーターフォールからアジャイルへ移り変わり始めていることにも触れてきましたが、これらも引き続き必要とされていくことが語られました。
生成AIやデータ活用についても注目度が高く、単発的なデータ戦略から「持続可能性の高いデータマネジメント」が重要であることが求められているようです。生成AI関連のサービスについては私たちも注力し、多くの製薬企業さまに導入・活用支援をしていますが、今後はより高レベルなサービスの提供が期待されていることが感じられました。
私たちが企業のビジョンとして掲げるのは「専門クリエーター集団として製薬会社・医療従事者・患者間のデジタルコミュニケーションを最も創出する企業になる」ということからも、これらのテクノロジーについて常に最新情報をキャッチアップし、技術力を上げていかねばならないことを痛感しました。
「Ubie Pharma Summit 2024」イベントハイライトをチェック!
2日間にわたるカンファレンスの初日(Day1)から、会場内の様子を振り返っていきましょう。
開場時間へ向けて万全の準備を整えつつも緊張感が伝わる受付の様子。
講演会場にはUbie株式会社の製品体験ブースも設置。Ubie Platformの大きなパネルが目印になっています。
参加者の方が着席し、スタートを待ちます。メインホールが満員ということもあり、静かな熱気が感じられます。
そして「Ubie Pharma Summit 2024」が開演! 衆議院議員 元厚生労働大臣 加藤勝信氏による「日本の医薬品産業が抱えている構造的課題とこれからのイノベーションへの期待」をテーマにした基調講演からスタートしました。
その後も多彩な登壇者の方々によるセッションやトークディスカッションが続き、初日は「Ubie Pharma Summit 2024」主催企業Ubie株式会社の共同代表取締役であり、医師の阿部吉倫氏より「『テクノロジーで人々を適切な医療に案内する』というミッションを掲げて」をテーマにセッションが行われました。
「患者中心を支えるデジタルコマーシャルモデル」について議論が交わされたパネルディスカッション。
(左から、Ubie株式会社 榊原健太氏[モデレーター] 、サノフィ株式会社 スペシャルティケアビジネスユニット 免疫領域フランチャイズ ヘッド 名川隆志氏、アムジェン株式会社 執行役員 コマーシャルエクセレンス統括部長 淺野恭一氏、ノバルティスファーマ株式会社 血液腫瘍領域事業部 執行役員 事業部長 張家銘氏)
こちらは「患者中心の創薬モデルを実現するRWDの可能性」のパネルディスカッション。意見交換や知識の共有が行われました。
(左から、Ubie株式会社 野上慧氏[モデレーター]、大塚製薬株式会社 中枢神経疾患研究所 所長 二村隆史氏、中外製薬株式会社 医科学薬理部長 寺尾公男氏、ノバルティス ファーマ株式会社 オンコロジーディベロップメントユニット ジャパンプログラムヘッド 木村耕士氏)
Day1に登壇してくださった業界の最前線で活躍するトップリーダーのみなさまとの1枚。笑顔が並んでいます!(左から、バイオジェン・ジャパン株式会社 代表取締役社長 傳幸諭氏、サノフィ株式会社 代表取締役社長 岩屋孝彦氏、衆議院議員 元厚生労働大臣 加藤勝信氏、Ubie株式会社 共同代表取締役 医師 阿部吉倫氏、アステラス製薬株式会社 代表取締役会長 安川健司氏、ARC Therapies 株式会社 代表取締役社長 CEO 鈴木蘭美氏)
続いて、こちらからDay2の様子です。2日目も受付に続々と参加者の方が訪れ、賑わっています。
製品の体験ブースに足を運ぶ方も増え、デモンストレーション担当の方がプロダクト説明をしています。
「患者から見た患者中心医療のあり方」について語る、一般社団法人ピーペック 代表理事(CEO) 宿野部武志 氏。Day2もテーマを追求するセッションが続きます。
パネルディスカッションでは、「成長戦略としてのPatient Centricity」をテーマに多角的な視点で議論と対話が行われました。
(左から、Ubie株式会社 松下亮介氏[モデレーター]、サノフィ株式会社 スペシャルティケアビジネスユニット 希少疾患フランチャイズ マーケティング ヘッド 日野喜雄氏、ギリアド・サイエンシズ株式会社 常務執行役員 メディカルアフェアーズ本部長 地主将久氏、アステラス製薬株式会社 ペイシェント・セントリシティ室室長 東山浩之氏)
こちらは、「医薬品マーケティングにおけるPatient Centricity」のパネルディスカッションの模様。
(左から、Ubie株式会社 榊原健太氏[モデレーター]、アッヴィ合同会社 イミュノロジー事業本部 関節リウマチ・眼科領域事業部マーケティング部 シニアブランドマネジャー 大谷惠一郎氏、小野薬品工業株式会社 オンコロジー製品企画部 オンコロジー製品企画三室 室長 香川勇介氏、グラクソ・スミスクライン株式会社 シニアブランドマネジャー 安達佳彦氏)
クロージングセッションは、Ubie株式会社 ファーマイノベーション事業本部Chief Operating Officer 岡アキラ氏による「業界の未来を照らす、Patient Centricityの灯火」。2日間の総括と今後に向けたメッセージで締めくくりました。
“患者中心”の未来に思いを馳せた2日間!
開始前から予想以上の反響の中、たくさんの来場者のみなさまのお陰でイベントは円滑に終了しました。
2日間に渡って「Patient-Centric Strategy〜”患者中心”が実現する日本医薬品市場の再生と躍動〜」をテーマにさまざまな登壇者によるセッションが繰り広げられ、多くの方が有益な情報を入手し、医療・製薬業界の未来へ繋がる新たなビジネス交流が生まれる場としてご活用いただけたのではないかと思います。Day1・Day2両日ともに講演後のネットワーキングセッションも活発に行われていました。
イベント内容に興味を持っていただいた方はぜひ、次回の参加もご検討ください。2025年は5月14日(水)、15日(木)に開催が予定されています。参加を希望される方は、申し込み受け付けも開始しておりますので以下からぜひご登録ください。
参加お申込みフォームはこちら
※プログラムや登壇者さまの詳細は本サミット専用サイト内にて、ご案内いたします。
その他イベントや製薬企業のデジタルマーケティングに関するご相談は、こちらからお問い合わせください。
この記事の担当者
佐塚 亮/Satsuka Ryo
職種:sales
入社年:2020年
経歴:大手スポーツメーカにて店舗sales,エリアマネージメント業務を担当。のちWEB制作会社にてWEBサイトの提案からディレクションをこなし、コンサルタントとしてサイト立ち上げ後の売上向上まで支援。その後2020年にメンバーズへ入社。主にクライアントからのヒアリング及び検証データを基に要件定義を行い、サイトの構築運用を実施。定常的に支援サポートを行う。クライアントはもちろんエンドユーザーの立場・視点に立ち、問題抽出から改善案の立案までを手がける