デジタルマーケティングはじめの一歩!新任担当者がおさえるべき基礎知識&用語

デジタルマーケティング

2020.08.18

公開:2020/8/18

みなさん、こんにちは。広報担当です。

今回は、デジタルマーケティング経験が少ない方に向けたお話です。部署の異動などで初めてデジタルマーケティングの担当になったけれど、覚えることが多くて困っているという方や、これからの業務に備えたいという方に向けて基礎的な知識や用語などをご紹介します。

医療業界ならではの違いも含めたデジタルマーケティングについて幅広く説明していきますので、ぜひお役立てください。

はじめは誰でも初心者!興味を持ったところから知識を広げよう

「デジタルマーケティングの担当になったけれど、どこから手を付けよう…」
「リアルマーケティングは分かるけど、デジタルはちょっと…」
「デジタル化が必要と言われても、ピンとこない…」

初めてマーケティングの部署に配属された方は、専門用語を始め、ネットを通じたアプローチといってもイメージも湧きにくいのではないでしょうか。

特に製薬会社のマーケティングは、MRを通したリアルマーケティングが基本のため、なかなかデジタル化に踏み出す機会のない企業も多かったかもしれません。

しかし、新型コロナウイルス感染症の予防対策で、テレワークがかなり浸透し、今も多くの製薬会社でテレワークが続いています。そうなったことでインターネットを通じたやり取りの安全さや便利さが改めて注目され、マーケティングにおいても確実にデジタル化せざるを得ない状況になりました。

急にデジタルマーケティングに関わることになって焦っている方は、ここで基礎知識を勉強してみませんか。興味のあるカテゴリや聞いたことがあるワードからでも良いので、トピックをチェックしてみてください。それぞれのカテゴリの中でさらに深い内容が知りたくなったものについては、私たちのブログや関連する資料をダウンロードしてさらに知識を深めましょう。

以下からおさえておくべきポイントをご紹介していきます。

マーケティング基本用語用語:聞いたことがあるのはどのワード?

まずは、よく耳にするWEBマーケティング用語をおさえるところから始めてみましょう。簡単に概要だけをまとめていますので、大まかな意味を掴んでみてください。

デジタルトランスフォーメーション(DX)、デジタリゼーション

デジタリゼーションは、情報や技術などのデジタル化。主に作業の効率化。デジタルトランスフォーメーション(DX)は、企業全体でIT、デジタルを徹底活用し、生産性を向上させること。企業のビジネスモデルを抜本的に変革し、新たな利益や価値を創造する。

SEO(Search Engine Optimization)対策

検索エンジン最適化。WEBサイトへ訪れる人を増やすための施策。あるキーワードに対してそのページが上位表示できるようにページを制作したり、ドメイン名を工夫すること等で調整できる。

疾患啓発サイトで適切なSEO対策を実施することで、顕在患者だけではなく潜在患者も来訪させ、初期段階での診察・病気発見を促すことができる。

PDCA

Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Action(改善)の頭文字をとったもの。これらを繰り返すことで品質の改善を目指す手法。汎用的に使える手法で、疾患啓発サイトでもWEBサイトの訪問者を増えたかどうかをPDCA運用で評価したり、広告配信テスト等でも使われる。

KPI/KGI (key Performance Indicator / Key Goal Indicator)

KGIは、最終的に到達したい最も重要な数値目標のこと。最終的に目指すものなので、変更されることはない。KPIは、サイト成功の鍵を数値目標で表したもの。目的(KGI)を達成するための指標で、目標が達成できない場合には変更することもある。

例えば、ある医療用医薬品の処方増をKGIと設定した場合は、疾患啓発サイトや、サイト内にある医療機関での受診を促すコンテンツのページビューが上がるということがKPIになるイメージ。

コンバージョン

WEBサイトに訪問した人が商品を購入したり、会員登録などをすること。サイトに訪れた時のコンバージョンとなるアクションは、そのサイトの目的によって異なる。疾患啓発サイトでは、病院検索に設定することもある。

ペルソナ/カスタマージャーニー(ペイシェントジャーニー)

ペルソナは、WEBサイトの訪問者に近い架空のユーザー設定。年齢・性別・職業(医療業界なら疾病の進行具合など)を決め、これをもとにペイシェントジャーニーを作る。ペイシェントジャーニーは、認知~検討~購入など、コンバージョンに至るまでの感情や行動の流れを時系列にまとめたもの。

BtoD(医療業界で使われる用語)、DTC

BtoDは、Business to Doctorの略。こちらは主に医療業界で使われるもので、製薬会社のマーケティングにおける顧客(医療機関)との関係のこと。製薬会社から医療従事者に直接マーケティングする関係を表している。DTCは、Direct To Consumerの略。OTC薬剤であれば、直販ECサイトを通じて商品を購入するというビジネスモデルの呼び方。医療用医薬品マーケティングにおいては、「疾患啓発活動」や「疾患啓発広告」のことを指す。

これらの基本的な用語の意味が分かると、これまでは理解できなかったことも、少しずつ理解できるようになります。

WEBサイト制作:MM流の制作法とは?

私たちはWEBサイトを制作するうえで、医療業界の支援ということを常に意識して仕事に取り組んでいます。私たちのブログでは、独自の開発手法(MembersMedical流=MM流)として、通常のWEBサイト制作と異なる点もピックアップしています。

プロジェクトを通して常に意識することは、命に繋がる情報を扱っているということです。そのため、医療機器のイラスト1つをとっても使い方が正しいかどうか、慎重に取り扱う必要があります。常にエビデンスに基づいたデータで表現するということや、医師の監修も制作の過程に含まれることも覚えておきましょう。

プロデューサーとしてWEB制作に携わるという方も、制作の流れを今の内に軽くおさえておくとデザイナーやディレクターとの打ち合わせもスムーズになります。医療業界だからこそ気を付けるべきポイントなどを、ぜひ参考にしてみて下さい。

WEBサイト制作のポイント3
MM流WEBサイト制作のポイント#3【フェーズ1:要件定義】
WEBサイト制作のポイント4
WEBサイト制作のポイント#4【フェーズ2:設計】

医療業界のデジタルマーケティング事情:この業界だからこその悩みもある!

みなさんは、医療業界が「独自で」抱えるマーケティングの難しさを知っていますか。

当たり前のことですが、医療用医薬品は原則、薬剤師による対面販売でしか手に入れられません。製薬会社が医療用医薬品を直販したり、WEBサイトで販売できる商品ではないのです。だからこそ、インターネットと医療用医薬品のマーケティングは切り離されたところにありました。

また、製薬会社のMRによるリアルマーケティングが常識な業界のため、そもそもデジタルとのつながりが重要視されてこなかったのです。

しかし、MRの減少とそれに伴う業務集中、予想もしなかったwithコロナの時代となり、デジタル化は必須条件となりました。対応しないままでは、ビジネスチャンスまで失いかねなくなってしまったのです。

それらの問題にどのように対応しなければいけないのか、詳しい内容は以下の資料やブログでも掲載しています。

WEBデザインの基本:最低限の知識があれば打ち合わせもスムーズ

先ほども少し触れましたが、制作の基本的な部分だけでも知識を付けておくと、実際に手を動かして制作にあたるメンバーとの打ち合わせも理解しやすくなります。

ここで、WEBデザインでよく使われれている基本用語をご紹介します。

UI/UX

UIは、ユーザーインターフェース(User Interface)の略。ユーザーがパソコンやスマートフォンで情報のやり取りを行う時の接点。UXはユーザーエクスペリエンス(User Experience)の略。使いやすさなど、ユーザーが感じた体験。それぞれ別々の意味だが、UIが上手く設計されていなければ良いUXには結び付かない。

サイトマップ、ワイヤーフレーム

サイトマップは、サイトの全体の目次のような役割をするもの。サイトにどんなコンテンツがあるのか全体像が掴める。ワイヤーフレームは、レイアウトの設計図。イラストや表、テキストなどをどこに配置するのかを表現したもの。

デザインの基礎を、もう少し深いところまで知りたい方は以下の資料でご確認ください。

マーケティング手法:どれが最適な手法なのか選ぼう!

現在、デジタルマーケティングに使える媒体は複数あります。

ネット広告、SNS、メルマガ、ウェビナー、オウンドメディア、スマホアプリなど、数えだすとキリがありません。

ポイントは、コミュニケーションには何が効率的で効果的であるかということです。リアルマーケティングとは異なり、数ある媒体から合うものを選べるという点はデジタルマーケティングのメリットでもあるのです。

また、医療業界においては、ウェビナーを取り入れた医局勉強会が増えています。新型コロナウイルスの感染拡大を防ぎつつ、効率も上がるデジタルマーケティング手法として取り入れられているようです。

データ分析:制作と分析は常にセットで考えよう!

WEBサイト制作は作ったら終わりではなく、運用していくことが大事です。

サイトを新たに作った場合も、リニューアルさせた場合も、データの分析をして運用します。その際には、WEBページのアクセス解析ができるツール、例えばGoogle アナリティクスを使用すると良いでしょう。

以下の3つ指標がデータ分析の基本です。

・ユーザー数(期間中に1回以上のセッションを開始したユーザー数。ユニークユーザー)
・PV数(ページが表示された数)
・セッション数(サイトに訪問した数。複数ページを閲覧しても変化しない)

これらのデータを一定期間でチェックするのを忘れないようにしましょう。数値の変化や何らかの動向に気付いたら原因を探り、改善点などを話し合いながら運用を最適化していきます。

過去事例:どんな時も顧客目線で!

医療業界のWEBマーケティングに大切なことは「顧客目線」で考えることです。例えば疾患啓発サイトの場合は「顕在患者・潜在患者」、医療従事者向けサイトであれば「医師、看護師、薬剤師」などです。顧客が何を求めているかを考え、それを提供することが重要です。

自分たち(医療従事者側)の目線になったり、技術的な所にばかり目が行きがちですが、どんなプロジェクトにおいても「医療」、「デジタル」どちらに偏っても良い成果は出せません。

患者目線の疾患啓発サイトの作り方
患者目線の疾患啓発サイトの作り方

変化の中にある医療業界。WEBマーケティング業界の波を乗りこなそう!

医療業界の急激なデジタルトランスフォーメーション(DX)の波の中にいる私たちですが、デジタルマーケティングのトレンドはどんどん変化していきます。

基本的な知識は付けておくことに越したことは無いのですが、マーケティングの流行りや手法なども新しいものもチェックするようにしましょう。それらを知ったうえで、自分たちのPRしたい商品に合うものかどうかを検討するなど、デジタルマーケティング業界の動向に目を光らせておくこともお忘れなく。

また、自分たちの力だけでは効率よくデジタル化を推進するのが難しいという方は、「医療×デジタル」を最適に組み合わせたマーケティングを、私たちのチームメンバーが支援して実現することも可能です。

デジタルマーケティングについてご相談がある方は、お気軽にお問い合わせください。常駐支援サービスについては以下から資料をダウンロードできます。

メディカルxデジタル人材 リモート常駐サービス紹介資料
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